IOTA Chrysalisに対応するSTM32マイコン用ソフトウェア拡張パッケージを発表
PR TIMES / 2021年6月8日 10時45分
[画像: https://prtimes.jp/i/1337/1159/resize/d1337-1159-699838-0.jpg ]
STマイクロエレクトロニクス(NYSE:STM、以下ST)は、IOTA財団の分散型台帳技術(DLT)とインフラストラクチャに変革をもたらすChrysalisネットワークのアップグレードに伴い、STM32マイクロコントローラ(マイコン)用のソフトウェア拡張パッケージ「X-CUBE-IOTA1」のアップデートを発表しました。IOTA Cライブラリが統合された同パッケージは、すでに開発および検証が完了し、STM32マイコン用のソフトウェア開発エコシステム「STM32Cube」の拡張パッケージとして提供されています。
STM32Cube開発エコシステムには、ロー・レベルおよびミドルウェアのソフトウェアを1つに統合したライブラリ、およびSTM32マイコンの初期化コード自動生成ツール「STM32Cube MX」が含まれています。また、今回アップデートされたX-CUBE-IOTA1を含め、100を超えるソフトウェア拡張パッケージが提供されており、進化を続ける開発エコシステムとして、さまざまなアプリケーションに対応するソフトウェアが積極的に追加されています。
X-CUBE-IOTA1には、IOTAに特化したミドルウェアとサンプル実装が含まれているため、さまざまな機能を高度に集積した高効率のSTM32マイコンを活用し、IOTA DLTの最新Chrysalisアップグレードを利用してトランザクションを処理するスマートなIoT機器を構築することができます。
Tangleとも呼ばれるIOTA DLTは、データの改竄を防止するセキュアな分散型データベースです。IOTA財団によると、新しいChrysalisでは、従来型のIOTA実装と比較して、電力効率が60%改善されています。この高効率を実現するために、同財団ではアトミック・トランザクションを使用するようにプロトコルをアップグレードしました。これにより、アカウント残高全体の更新が必要な「アカウント・ベース・モデル」よりも効率的にステート変更を登録することができます。アトミック・トランザクションでは、データ・サイズを従来の3500バイト / トランザクションからわずか275バイト / トランザクションまで低減することが可能です。また、「tip」選択アルゴリズムが改善され、より高速なトランザクションの検証および同期を行うことができます。IOTA財団によると、ビットコインのトランザクション1回で消費される電力で、6億回のトランザクションを実行することができます。
最新バージョンのX-CUBE-IOTA1は、IoT端末向けの開発ボード「B-L4S5I-IOT01A Discovery キット」で動作します。同ボードは、超低消費電力STM32L4+マイコンを搭載し、ボード上のWi-Fiインタフェース経由でインターネットに接続します。X-CUBE-IOTA1は、STM32 Cryptolibの高度に最適化された堅牢なセキュリティ・アルゴリズムを利用しており、以下を備えています。
・以下に対応するミドルウェア・ライブラリ
- Tangleとやり取りするIOTAクライアントAPI
- 暗号化、ハッシュ、メッセージ認証、電子署名のためのSTM32暗号化ライブラリ
- Transport Layer Security(MbedTLS)
- FreeRTOS
- Wi-Fi管理
・ボード上のモーション・センサと環境センサにアクセスするための完全なドライバ
X-CUBE-IOTA1は、STのウェブサイトより入手可能です。
また、ブログ記事もご覧いただけます。
( https://blog.st.com/x-cube-iota1/ )
* STM32は、STMicroelectronics International NVもしくはEUおよび / またはその他の地域における関連会社の登録商標および / または未登録商標です。STM32は米国特許商標庁に登録されています。
STマイクロエレクトロニクスについて
STは、約46,000名の従業員を擁し、包括的なサプライ・チェーンと最先端の製造設備を有する世界的な独立系総合半導体メーカーです。約10万社を超えるお客様や数千社のパートナー企業と協力しながら、お客様のビジネス創出や持続可能な社会をサポートする半導体ソリューションの開発ならびにエコシステムの構築に取り組んでいます。STのテクノロジーは、スマート・モビリティ、電力エネルギー管理の効率化、IoT・5G通信の普及を可能にします。さらに詳しい情報はSTのウェブサイト( http://www.st.com )をご覧ください。
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