シニア世代に多い目の病気「加齢黄斑変性」、失明しないために早期診断・早期治療を

QLife / 2019年9月13日 17時15分

中心がゆがんで見える…それ、加齢黄斑変性かも?
東京女子医科大学医学部眼科教授 飯田知弘先生

 加齢に伴い、目の網膜の中心にある「黄斑(おうはん)」という部分に障害が生じることで物が見えにくくなる、加齢黄斑変性。加齢黄斑変性は、食生活の欧米化や高齢化などにより患者さんの数が増えており、シニア世代が注意すべき病気のひとつと言えます。バイエル薬品株式会社が9月11日に都内で開催した「第2回 人生100年時代の生き方・老い方会議」では、東京女子医科大学医学部眼科教授の飯田知弘先生がシニア世代の一般の方を対象に、加齢黄斑変性などの、目の病気について講演しました。

 加齢黄斑変性をはじめとする黄斑変性は、日本人の視覚障害の原因として、緑内障、網膜色素変性症、糖尿病網膜症に続き第4位となっている病気です。物を見るときに「中心がゆがんで見える」「中心が見えない」「色がわからない」といった症状が現れることが特徴です。

 加齢黄斑変性は年齢を重ねると誰でも発症する可能性があり、さらに「喫煙」や「肥満」などは発症リスクを高めるという報告もあります。心当たりのある人は、今から生活習慣を見直してみましょう。また、「太陽光」も発症の危険因子と報告されているため、日差しの強い日は、サングラス、帽子、日傘などを積極的に活用することが大切です。

「シニア世代は定期的な眼科受診を心がけて」飯田先生

 「生き生きとした生活を送るために、シニア世代では目の健康が大切です」と飯田先生。例えば、奈良県在住の65歳以上の男女を対象とした「藤原京スタディ」という研究では、年齢を重ねるごとに、視力が悪い人(0.7未満)と認知症患者さんが増加することが示されています。また、同じ研究で、視力が悪い人では認知症を発症するリスクが約2~3倍高いこともわかりました。シニア世代にとって、認知症の予防は大きな課題です。喫煙、うつ、運動不足の抑制が認知症の予防に関わる可能性が明らかになってきていますが、目の健康を維持することも大切だと言えます。

 加齢黄斑変性は、早期発見・早期治療が大切です。その理由は、障害を受けた網膜は再生ができないため、できるだけ早く治療を受けて、症状の進行を食い止めることが重要だからです。しかし、飯田先生によれば、日頃から目の健康を意識しているシニア世代は決して多いとは言えないとのこと。飯田先生は「100歳まで健康な視力を維持するために、定期的な眼科受診を心がけましょう」と、シニア世代の方々へ呼びかけました。

 皆さんの周りのおじいちゃんやおばあちゃんは、「最近、なんだか見えにくいな…」といった症状をつぶやいたりしていませんか?そのような家族の症状に気付いたら、積極的に眼科の受診を勧めましょう。(QLife編集部)

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