株式投資での不可解点

クオリティ埼玉 / 2014年7月3日 13時48分

   日本の大半の会社は3月決算で、その株主総会もあらかた終了し、株主のもとには配当が送られてきているはずだ。好決算で増配する会社も多いが、税金が天引きされた手取り金額には、みんなガックリしているのではないだろうか。株式売買差益と同様に今年から配当に対する課税が2倍になったからだ。
 正確に言えば、所得税(復興特別税を含む)が7.147%から15.315%に、住民税(地方税)が3%から5%になり、合わせると10.147%から20.315%へと跳ね上がったのだ。会社から送られてくる配当金計算書は、税引前の金額しか記入していないものが多くなった。これでは計算書と言えないのではないか。
 去年までは軽減税率採用なので今年からの税率が本来のものということだが、「そうですか」と簡単に納得できるものではない。配当利回り重視で株式投資をする人は少なくない。表面的な配当利回りが4%台、3%台の銘柄は魅力的に見えるが、実際はそれを2割引きしなければならないわけだ。
 そして配当課税そのものにも問題があるのだ。会社の利益(所得)には税金が課され、それを払った残りの中から株主に配当を出す。その配当に対しても税を課すのは二重課税になり、税の原則に反しているのだ。
 その二重課税を調整するために配当控除という制度があり、確定申告をすれば、所得税と住民税が戻ってくる場合がある。そのためには配当所得を他の所得と合算する総合課税を選択しなければならない。他の所得のない主婦や扶養家族ならメリットがあり、年収の多い人なら2割の天引きのままのほうがましとなるだろう。
 しかし、メリットがあっても配当控除を知らなかったり、知っていても面倒な確定申告を敬遠する人がほとんどのはずだ。こうして、払わなくてもよい税金を払わされている人は多い。鳴り物入りで今年から始まった「少額非課税制度」NISA(ニーサ)にしても、配当や株式売買益の増税ショックをやわらげるために創設されたと思われる。
 腑に落ちない話をもう1つ。株式などの証券取引では、売買約定日の3日後が決済日になっている。その間に土・日や祝日があれば、間隔はさらに広がる。これは交通や通信、送金の手段が発達していなかった時代の名残で、株券や代金の受け渡しに要する時間を考慮してのものだ。
 しかし、今は上場株式はすべて電子化され、株券がなくなった。送金方法も飛躍的に便利かつ速くなった。それでも3日のズレは変更なしだ。投資家にとって、このズレは煩わしい。配当や増資の権利を得るのも最終日の3日前の約定までで、指折り数えて確認しなければならない。同日決済が難しいなら、せめて1日のズレぐらいにしてほしいものだ。
(山田 洋)

クオリティ埼玉

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