いけばなの桂古流・桂流の家元は「白い巨塔」にも出演した名優

クオリティ埼玉 / 2014年7月12日 1時51分

畳の敷き詰められた静寂な空間に、伝統的な花型と現代的なセンスの作品が上品に飾られ、訪れた人達の心を動かす。
器の中に描かれた世界にたった一つしかない作品に誰もが魅了される。
ひとつひとつ丁寧にかつ大胆に生けられた草木に命が宿る。
北浦和公園内にある恭慶館で6年ぶりに「桂古流・桂流いけばな展」が開催され、梅雨時の蒸し暑い中、癒しを求めて多くの人が足を運んだ。
 
品格と凛々しさが溶け合い、ダンディという言葉がピッタリの七世宗家杉田康家元。
旧制浦和中学校、県立浦和高校を経て、早稲田大学に入学し演劇と出会い、卒業と同時に大映東京撮影所に俳優として入社。 
山崎豊子の不朽の名作映画「白い巨塔」等数々の作品に出演し、15年間映画、テレビ、舞台で活躍した。
昭和47年、父である先代六世香翠より七世を継承。
娘の杉田里翠副家元と共に、浦和駅西口の教場で一人一人にあった卓越した指導力で数多くの門人を輩出し、現在に至っている。
そして、日本いけばな芸術協会参与、さいたま市いけばな芸術協会会長、埼玉県いけばな連合会理事長を務める。
 
花を「活ける」という行為は、生命あるものの根を残し切り取り、飾り、愛でる。
それはある種残酷であり、人間のエゴではないかと思うからこそ、より一層活かすことが自らの責務なのだ。
生きた花にふれあうことは人生を和ませる。これこそが自然の持つ魅力。
だからこそ花を扱うことの大切さが存在する。
歴史と伝統の重みをしっかりと維持し、次世代に伝えていくのが自らの役目である一方、伝統に縛られるだけではなく、時代と共に変化していく柔軟さを取り入れることが大切と家元は語る。
七世宗家杉田康家元の花に対する真摯な思いと、常に挑戦し続ける姿勢に、桂古流・桂流の更なる発展を祈るのみだ。
    (馬渕 凜子)

クオリティ埼玉

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