時勢雑感

クオリティ埼玉 / 2014年8月14日 15時48分

世界各地で民族紛争が激化の一途を辿っている。特にパレスチナ地域における収束は全く見通せない状況だ。
冷戦終結後、著名な政治学者であるフランシス・フクヤマは歴史の終わりをいい、民主主義・自由主義の価値観が最終的に勝利を収めると述べた。その20数年後、むしろ大きな対立軸がなくなった事で重石を取除かれたかのように地域間の対立はエゴイズムをむき出しにして、留まる術を知らない。
 
日本においても近隣諸国との関係は悪化する一方だ。ここ数年来の強気の外交姿勢の結果か妥協の糸口は全く見いだせず、目下の対処策については手詰まりの感が強い。
思うに任せない相手に短慮を起こすのではなく、普遍性を持つ自身の行動原則を打ち立てる事、まずもってその歩みを始める事が急務と思われる。
 
いうまでもなく、我が国は自己を充足するに足るエネルギー資源を全く持ち合わせず、地政学的な観点からも他国との友好的な関係を構築する事が国の存立そのものと不可分に結びついている国である。
対立をあおるかのような姿勢が長期的観点から国益に結び付くとは思えない。
非はむこうにあるとする姿勢は改めなければならない。
 
歴史認識は各国それぞれに違うのは当然である。誤解を恐れずに言えば国の歴史とは強い物語性を帯びており、それと全く独立・無関係に普遍的な世界通史が先に立ってある訳ではなく、他国同士が客観的真実を見出していけるような性質のものではないと思われる。
否が応にもそれぞれの解釈という側面を持ち合わせている。
こうした観点からも互いに主張し合っても解決の糸口は見えず様々な思惑が繰り返しぶつかり合うのみである。
まず相手が確実に嫌がるであろうと予測される事をしない、目先の争いに勝つことを一義的に優先しない姿勢こそがむしろ中長期的には功利的であり、戦略的であろう。
 
日本を訪れた外国の旅行者からは、人々が対応を親切丁寧である事、またタクシーの対応などへの評価が高いと聞く。
こうした特質は一朝一夕に身につけられるものではなく、継続して意識して伸ばしていくべき長所と心得て良い。
 
ゆっくりとではあるが、ソフトパワーによる着実であり、裏切ることのない日本ブランドの強化は、国家100年の計に直結するものである。
国のかたちそのものを問うような移民問題なども含めてタブーを設けず幅広く議論していく事が重要だ。
どのような状況下でもオープンマインドである事を皆で共有していかなければと強く思う。
民主政治の根幹を支えているのは制度ではなく、人々の意識そのものと心得たい。
                                   (小松 隆)

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