介護される人だけでなく、働く人にも笑顔を~ハートグループの挑戦~

クオリティ埼玉 / 2014年10月23日 14時53分

   「ハートグループの目指すもの。それは介護者と利用者が目と目を合わせて心を通わせるコミュニケーションがある介護である」ハートグループ代表の関口貴巳 氏(38歳)はそう話す。
日本人の文化として身内に介護の必要な人間が出た場合、近所周囲に隠して生活をしていくような恥の文化とでもいうのだろうか、昔から介護というものに正面から向き合ってはいなかったのではないか。身内だけで解決しようと苦労をしている家族が多かったと思われる。2000年に介護保険制度が施行され、ようやく介護に対する意識が生まれ始めたが施行後十数年しか経過していない中で、介護に対する認識や理解はまだまだ浅い。
   このような背景の中で関口氏は、少年時代のボーイスカウトで行った老人ホームの福祉活動で経験した高齢者たちの喜びの笑顔が心底に残り、将来の進路について喜びと感謝される職業に就きたいと考えたという。専門学校で介護福祉士として資格を取り、老人保健施設に就職した。日々、100名近い高齢者を介護していく中で一度も目を合わせたことがない利用者がいたことや、毎日決まったスケジュールを淡々とこなしていく機械的な介護に、果たしてこれが自分のやりたかった介護なのかと気づいたという。
   介護一筋で歩んできた関口氏だが、介護とは利用者の気持ちを理解して思いを引き出すこと。そして人と人とのコミュニケーションがある介護が暖かく喜びのあるものだと強く感じるようになっていったという。ケアマネージャーの資格を取得し実務を積みながら在宅介護を学んだ。2006年に自分の理想とする介護に取り組もうと起業した。現在、高齢者福祉、障がい者福祉、医療・介護コンサルティング、介護研修受託等、暖かさと喜びのある介護を目指して事業を展開している。
   関口氏は「介護業界のこれからを考えるとき、若い世代や優れた人材を育成するためには彼らの人間力を磨いていかなければならないと考えている。実際に現場では突然の対応などにも追われジレンマを抱えることも多い。そのような中でいかにスタッフ達のモチベーションを保っていかれるかが心と心を通わせる介護の原点ではないのだろうか。日本を支えてこられた高齢者の方たちに恩返ししていきたい。」と語る。近年、介護の世界でも介護技術を使わずに介護用具に頼る傾向が出てきているという。「楽に車イスに乗れることではない。いかに気持ち良く乗ることができるかです」こう話す関口氏の言葉にいつまでもきめ細やかな対応の介護が行われていく将来を願っている。
ハートグループ http://heartholdings.jp/
(多田   清成)

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