引退した元衆議院議員からの手紙~民主と維新による愚かな「落下傘」と候補者調整を考える

クオリティ埼玉 / 2014年12月6日 0時4分

総選挙公示の前日、民主党の元衆議院議員から1通の手紙が届いた。昨年病が見つかり、総支部長を返上し治療に専念してきたが、時宜かなわず、今般の総選挙には出馬しない旨が綴られていた。さらに、支援してくれた人に対する感謝の念、郷土を思う気持ちも込められていて、実直な彼の性格が表れていた。
 
彼は衆議院議員秘書から埼玉県議会議員を経て、2009年の総選挙で初当選し、決して偉ぶることなく、熱心に地元を回り、市民の声をしっかり聞き、国に届けてきた。また、政策立案能力に長けており、民主党だけに限らず、他党の議員や支持者からも一目置かれていた。2012年の総選挙で敗れ、捲土重来を期して活動を続けていたが、病のため悲しい決断となった。
 
引退した彼の後にやってきたのは、つい先日までみんなの党の要職に就いていた前衆議院議員である。その地域とはこれまでまったく縁も所縁もない、所謂「落下傘」候補者だが、戸惑っているのは、引退した彼の支援者である。「〇〇君が引退するのは仕方ないにしても、次に来た人がどんな人なのかも分からない。その、よく分からない人から応援してくださいと言われても….」と、戸惑いを隠せない様子だ。その選挙区だけに限らず、民主党や維新の党の候補者選びというのは大変お粗末なのだ。民主党や維新の党にも、衆議院の解散前まで地道に活動をしていた候補予定者がおり、それぞれが有権者と関係を築いていたはずだが、その候補予定者では選挙が勝てないと判断されてしまえば、公認を外され、他の政党へ移るか、無所属で挑戦するか、無所属で戦うことが不可能なら引退しか道はない。候補予定者自身は、政党に所属している者の定めだと受け止めるしかないが、その支援者にとっては非常に複雑である。有権者は候補者の人柄や政策というよりも、政党のイメージで投票するケースもあるが、候補者個人の人柄に惚れて支援を続け、投票する人だって多い。候補者の首を挿げ替えたり、候補者の一本化を図るために出馬を断念させられたり、よく聞く話ではあるが、それまで応援していた人が外され、今日から違う人を応援しろと言われても、簡単に「はい分かりました」にはならないのだ。
 
結局、民主党や維新の党は、有権者1人1人としっかり向き合うやり方を好まず、浅く広く票を獲ろうとしか考えていない。だから簡単に候補者の首を挿げ替えるような、有権者無視の無責任なことができるのだ。選挙は勝ってナンボだが、勝てると思って候補者の首を挿げ替えてみたら、票が増えるどころか、減らしてしまった….ということも十分想定できる。
(直木 龍介)

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