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『落下の解剖学』ほか緊迫感と謎が渦巻く法廷劇にドキドキハラハラ…ヨーロッパのサスペンス映画4選

Rエンタメディア / 2024年9月28日 12時0分

2023年の第76回カンヌ国際映画祭で最高賞となるパルムドールに輝き、2024年の第96回アカデミー賞も5部門ノミネートで大いに賑わせたフランス映画『落下の解剖学』がRakuten TVにて配信スタート。同作は夫の殺人容疑が向けられた妻の法廷劇が見どころとなり、夫婦の秘密が明らかになっていくサスペンスだ。
そこで今回は “法廷劇”がメインのヨーロッパ発映画を厳選。法廷で繰り広げられるドキドキハラハラの展開に引き付けられるとともに、真実とは、法とは、そして裁判とは、についても見えてくる。


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●落下の解剖学

第96回アカデミー賞ではフランス映画で57年ぶりの快挙となる脚本賞を受賞し、緊迫した空気が漂う構成力はお墨付きともいえる。人里離れた雪深い山荘で男が転落死し、発見者は視覚障がいのある11歳の息子のみ。初めは事故かと思われたが、やがてベストセラー作家である妻に殺人容疑がかかる。妻はかつて交流のあった弁護士に依頼し、法廷で無実を訴える。
上映時間の3分の1ほどからメイン舞台が法廷へと移るのだが、主人公の「私は殺していない」に対する弁護士の「そこは重要じゃない」「問題は君が人の目にどう映るか」という言葉が色濃く心に残る。判事や市民から選ばれる参審員への印象ということだ。それはそのまま私たち観る者の視点ともなる。
厳しい検察側と弁護側のやり取りが進むにつれて、息子を含むさまざまな人の証言や証拠品として提出された音声などでつまびらかになるのは夫婦の真の関係。事件の真実を問う裁判が、夫婦の“解剖”となって見えてくるドラマもまたサスペンスフルだ。真実について見終わった後も考えさせられる、切れ味ある展開が待っている。

●コリーニ事件

原作はドイツの著名な弁護士で作家でもあるフェルディナント・フォン・シーラッハのベストセラー小説。その中で描かれた“法律の穴”“戦後ドイツの不都合な真実”が反響を呼び、ドイツ連邦法務省が調査委員会を立ち上げることになった話題作だ。
主人公の新米弁護士は、ある殺人事件の国選弁護人に任命される。30年以上ドイツで暮らしているイタリア出身の被告人は経済界の大物である実業家を殺した罪に問われていたが、被害者は主人公が幼いときの父親代わりのような存在である恩人だった。弁護人を辞任しようとした主人公だが、恩師の教授に「弁護に徹しろ」と助言されて続けることに。やがて接点がないように見えた被害者と被告人の間に驚くべきつながりが見つかる。
初めは裁判前の顔合わせのような段階でローブ(法服)を着ていることを判事に指摘されるほど新人らしさ全開だった主人公。被害者へ抱く恩に揺れ動きつつ、弁護士の矜持に基づいて職務を遂行し、法廷にざわめきが広がるほどの真実、そして裁判に関わる者のみならず社会へも波及する、法の重大な落とし穴を指摘するに至る様が熱い。

●サントメール ある被告

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