減速リスクに直面している日本経済、その背景は?―中国メディア

Record China / 2019年1月18日 8時50分

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2018年、日本の経済運営に大きな変動が見られ、第1四半期と第3四半期はマイナス成長に陥った。2019年を展望すると、世界経済の運営に不確定要因が増大していることを背景として、日本経済は減速リスクに直面している。写真は台風時の関西国際空港。

2018年、日本の経済運営に大きな変動が見られ、第1四半期と第3四半期はマイナス成長に陥った。「アベノミクス」の中心指標であるインフレ率2%の達成には依然としてさまざまな困難が横たわり、日本銀行(中央銀行)はより柔軟な政策ツールを打ち出すことさえした。2019年を展望すると、世界経済の運営に不確定要因が増大していることを背景として、日本経済は減速リスクに直面している。新華社が伝えた。

2018年第1四半期、日本の国内総生産(GDP)は前期比0.3%減少し、2年ぶりのマイナス成長になった。第2四半期のGDPは前期比0.8%増加したが、第3四半期は再びマイナス成長で、季節調整を経た実質GDPは前期比0.6%減少し、年率換算では2.5%の減少だった。

第1四半期に日本経済が低迷した主な原因は国内需要の不振だ。具体的にみると、同期には民間消費支出と世帯消費支出が停滞し、増加率はどちらも0.0%だった。ガソリン価格の上昇、野菜価格の上昇、実質賃金の伸びの限界が消費の伸びが停滞した主な原因だ。民間の住宅投資は2.1%減少し、3四半期連続の減少となった。また、民間の設備投資も0.1%減少し、5四半期ぶりに減少し、企業の生産活動が成長力不足に陥っていることがありありとうかがえた。

第2四半期の日本経済は持ち直し、成長率は市場の予想を上回った。これは主に企業の設備投資と個人消費の増加によるものだった。データをみると、同期の民間企業の設備投資は前期比1.3%増加し、7四半期連続で増加した。個人消費は同0.7%増加した。

第3四半期に日本経済が再び低迷した原因は、夏に日本で頻発した自然災害の個人消費と輸出への影響がある。夏に西日本の豪雨、台風21号(チェービー)、北海道の地震などの災害が起こり、工場が操業を停止し、関西国際空港が閉鎖するなどの影響が出た。同期の民間企業の設備投資は前期比2.8%減少した。また、同期の個人消費は前期比0.2%減少し、公共投資も同2.0%減少した。

注目されるのは、それまで企業の業績回復、人手不足という環境の中で、好転を続けてきた民間企業の設備投資が第3四半期には0.2%減少し、8四半期ぶりの減少になったことだ。これは主に西日本の豪雨による工場の操業停止で、受注していた設備の引き渡しが遅れたことによる。

アナリストは、「第3四半期のマイナス成長は主に自然災害といった一過性の原因がもたらしたもので、完全に市場の予測の範囲内にある。被災地の再建ニーズなどが第4四半期のGDP増加率の反転上昇を支える可能性がある」と分析した。

第一生命経済研究所の新家義貴・主席エコノミストは、「第3四半期の経済のマイナス成長の主な原因は台風や地震といった一時的な要因にあり、日本経済全体としての回復傾向には変わりがない。特に海外の経済情勢が全体として好転していることを背景に、企業の設備投資が増加を続けており、これが経済の安定成長を牽引するとみられる」と述べた。

大和総研グループの小林俊介エコノミストは、「現在、日本で生産効率の向上、生産能力の増強を計画する企業が持続的に増えており、設備投資の安定的な増加が経済成長の重要な原動力になるとみられる」と述べた。

経済運営は全体として悪くないが、「アベノミクス」の中心指標のインフレ率は低水準で推移し、2%達成までの道のりはなお遠い。総務省が発表したデータをみると、18年1-10月に日本では生鮮食品を除いたコアCPI(消費者物価指数)の前年同期比上昇幅が1.0%を超えることがなかった。

日銀はインフレ目標を達成するため、金融の超緩和政策を維持してきたが、政策の柔軟性を高めようと、7月の金融政策決定会合では政策の枠組の微調整が行われた。

10月に発表された最新の「経済・物価情勢の展望」によると、日銀は18年度の実質GDP成長率予測値を1.5%から1.4%に引き下げ、19年度と20年度の予測値は0.8%で据え置いた。

また、日銀は18年度のインフレ予測値を7月の1.1%から0.9%に引き下げるとともに、19年度を0.1ポイント引き下げて1.4%、20年度を同じく0.1ポイント引き下げて1.5%とした。

これまでずっと「アベノミクス」最大の成果とされてきた東京株式市場にも陰りがみえてきた。18年12月28日はこの年最後の取引日で、日経平均株価は0.31%低下と小幅に低下し、2万円の大台はなんとか保った。この日の日経平均株価終値は前年の終値を2750.17円下回り、7年ぶりに最終日の終値が前年の最終日の終値を下回った。そして19年1月4日、今年最初の取引日に東京市場の日経平均株価は低下を続けて2.26%下がった。また、年始休みの間に急激に円高が進行し、一時は1ドル104円まで値上がりした。

日銀の黒田東彦総裁は昨年、「将来の日本経済が直面する内外の変数は多くあり、これには中東情勢、日本で来年10月に行われる消費増税などがある。保護主義的な政策は当事国だけでなく世界経済全体に影響を及ぼす可能性がある。現時点では日本への影響は限定的だが、海外経済などのリスク要因が拡大して経済情勢や物価情勢が悪化すれば、日銀も必要な措置をとることになる」と述べた。(提供/人民網日本語版・編集/KS)

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