中国空母がグアム近海に初進出、同時期に南シナ海では日米共同訓練、激しさ増すけん制合戦

Record China / 2019年6月29日 13時30分

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中国の空母「遼寧」は6月中旬、米軍基地のあるグアム島周辺海域を初めて航行した。同時期に南シナ海では海上自衛隊の護衛艦と米原子力空母などが共同訓練を行った。海洋支配をめぐる日米と中国のけん制合戦は激しさ増すばかりだ。

中国の空母「遼寧」が6月中旬、米軍基地のあるグアム島周辺海域を初めて航行したと日本メディアが報じた。同時期に南シナ海では海上自衛隊のヘリコプター搭載型護衛艦と米原子力空母などが共同訓練を行った。海洋支配をめぐる日米と中国のけん制合戦は激しさ増すばかりだ。

防衛省によると、11日午前に遼寧や中国海軍のミサイル駆逐艦、水や燃料を補給するための最新鋭支援艦など6隻が沖縄本島と宮古島の間の宮古海峡を通過して東シナ海から太平洋に出たのを確認した。中国の空母が宮古海峡を通過するのは2016年12月、18年4月に続き3回目。通過ルートは公海上で日本の領海への侵入はなかったという。

遼寧などの動向について、日本メディアは台湾メディアが伝えた情報筋の分析として「6隻は太平洋を南東に進み、東京・沖ノ鳥島沖を過ぎてグアム島に近い海域に到達した。その後、フィリピン南部の海域を経由し、南シナ海に入った」と報道。台湾国防部によると、空母・遼寧などは25日午前、母港の山東省青島に向かって南から台湾海峡に入り、東シナ海へと抜けた。

今年に入り、米海軍の艦船は5カ月連続で台湾海峡を通過した。南シナ海では中国が主権を主張する海域に入る「航行の自由作戦」をしばしば実施している。沖縄―台湾―フィリピンを結ぶ「第1列島線」を越えて太平洋に出た遼寧などの行動は、大阪で始まった20カ国・地域首脳会議(G20)に合わせて行われる米中首脳会談を控え、空母の活動範囲の拡大を誇示し、米国をけん制する狙いがあったとみられる。

一方、防衛省海上幕僚監部によると、インド太平洋方面に派遣中の護衛艦「いずも」「むらさめ」「あけぼの」の3隻が10~12日、南シナ海で米海軍の原子力空母「ロナルド・レーガン」など数隻と日米共同訓練を実施した。「いずも」は事実上の空母化が予定されている。

米空母の艦載機なども参加した共同訓練は19、20日にも繰り返された。一連の訓練は日米が提唱する「自由で開かれたインド太平洋」構想の一環で、海洋進出を強める中国をけん制することが狙いとされる。

日米合同訓練について、中国共産党機関紙・人民日報系の環球時報は「日本が米国に追随して南シナ海で軍事演習を行っている」と非難。「こうした動きは中日間の相互信頼の構築に役立たない」との専門家の声を伝えた。中国メディア・央視網は「米国は大型の攻撃性空母を派遣しており、その演習の内容は制空権と制海権の奪取、関係海域の制圧にある。日本は対潜ヘリとヘリ空母を派遣しており、主な任務は潜水艦の水中における脅威を取り除くことだ」と警戒する専門家の見方を紹介した。(編集/日向)

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