FRB利下げを受けて中国の金融政策はどこへ向かうか―中国メディア

Record China / 2019年8月5日 15時0分

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北京時間の1日早朝、米連邦準備制度理事会(FRB)は政策金利の誘導目標を25ベーシスポイント(bp)引き下げて2-2.25%にし、市場の予想通りとなった。同日、中国人民銀行(中央銀行)は公開市場操作で利下げを行わなかった。資料写真。

北京時間の1日早朝、米連邦準備制度理事会(FRB)は政策金利の誘導目標を25ベーシスポイント(bp)引き下げて2-2.25%にし、市場の予想通りとなった。同日、中国人民銀行(中央銀行)は公開市場操作で利下げを行わなかった。専門家は、「中国は実際のニーズに軸足を置いて自国の通貨政策の方向性を確定し、各種政策ツールを総合的に運用して適時に適切な逆周期の調節を実現し、ターゲットを絞り質の高い経済発展を推進するべきだ」との見方を示した。南方日報が伝えた。

2008年12月から10年半ぶりのFRBの利下げにより、米ドル指数は一気に上昇して、一時は98.9418まで上昇し、その後低下した。同日の人民元の対米ドルレート基準値は1ドル6.8938元となり、前営業日比97bp下落した(1ドルは約106.9円、1元は約15.4円)。オンショア市場の人民元の対ドルスポットレートは取引開始後に1ドル6.915元まで下がり、その後上昇した。

中国民生銀行の温彬(ウェン・ビン)首席研究員は、「グローバル経済の伸びが鈍化するに従い、今年に入ってすでに10数カ国の中央銀行が利下げを行って事態に対処した。中国の中央銀行は引き続き金融政策の独立性を維持し、中国経済の運営、インフレレベル、雇用状況、国際収支などと合わせて金融政策の方向性を総合的に考えることが必要だ」と指摘した。

人民銀の関係者によると、FRBの利下げは各国の金融政策の操作の可能性を拡大したが、決定的な要素ではない。現在、中国の貸出基準金利は低く、流動性は合意的なゆとりを保ち、「ターゲットを絞った調整」、「正確な点滴灌漑」が引き続き金融政策のキーワードになる。

さきにFRBと欧州中央銀行が利下げのシグナルを出した時、人民銀通貨政策司の孫国峰(スン・グオフォン)司長は、「引き続き緩やかな通貨政策を実施し、中国内外のバランスを統合的に計画し均衡を図ることを前提として、『自分が中心』の原則を堅持し、中国の経済成長、価格情勢の変化に重点的に基づいて事前調整やミクロ調整を速やかに行い、さまざまな通貨政策を組み合わせたツールを総合的に利用して、流動性の合理的なゆとりと市場金利水準の合理的な安定を維持する」と明確に述べた。

7月になり、人民銀はさまざまな金融政策ツールを総合的に運用し、流動性をタイミングよく適切に投入した。7月16日からは、5日連続でリバースレポを実施し、約5100億元を投入した。

リバースレポは人民銀が最近、流動性を供給する際の1つの手段に過ぎない。7月には、計4000億元に上る中期貸出制度(MLF)の操作をたびたび行った。サービス対象の県エリアの農村商業銀行に対して預金準備率を調整し、長期資金約1000億元を投入した。MLFに的を絞り2977億元の操作を行った。小規模企業を支援する再貸出の限度額を500億元引き上げた。

実体経済に金融面の十分な支援を提供しなければならないが、『湛水灌漑』のようなことはしてはならない。専門家は、「現在のような流動性が合理的なゆとりをもつ背景の中、実体ある企業は金融の『正確な点滴灌漑』が必要で、関係当局は資金の動きがスムーズでなく、金融の需給に構造的矛盾があるといった問題の解決に力を入れている」と話した。

人民銀はこのほど各銀行に対し貸出構造を調整・最適化し、製造業への中長期貸し出しとローンの割合を高め、小規模・零細企業への金融サービスを引き続きしっかり行い、現代化サービス業、農村新興、金融による貧困者支援など国民経済の重点分野と弱い部分への貸出支援を拡大することを求めた。

北京大学光華管理学院の唐遙(タン・ヤオ)准教授(応用経済学)は、「米国が利下げをした後、中国は供給側改革推進への決意を一層固め、各種政策ツールを総合的に運用して、適時に適切な逆周期の調節を実現し、力を集中させて質の高い経済発展を推進するべき」との見方を示した。(提供/人民網日本語版・編集/KS)

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