日韓貿易紛争が映し出す日本の科学技術産業の実力―中国メディア

Record China / 2019年9月23日 23時50分

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日本は今年8月、輸出手続きを簡略化できる「ホワイト国」(グループA)のリストから韓国を除外した。韓国はこれに対抗して、今月18日に自国の「ホワイト国」リストから日本を除外し、両国の貿易紛争はエスカレートし続けている。資料写真。

日本は今年8月、輸出手続きを簡略化できる「ホワイト国」(グループA)のリストから韓国を除外した。これは日本の韓国に対する貿易制裁とみられている。韓国はこれに対抗して、今月18日に自国の「ホワイト国」リストから日本を除外し、両国の貿易紛争はエスカレートし続けている。新華社が伝えた。

韓国の半導体産業はフッ化水素などの原材料で日本への依存度が高く、世論では、「すでにある日本産フッ化水素の在庫が尽きた時は、韓国半導体企業が操業を停止する時だ」といった声も上がっている。また、「日本はこれまでずっと経済力と科学技術イノベーションの力を『隠して』きたのであり、科学技術産業の産業チェーンでは優位に立っている」といった見方もある。その言わんとするところは、「日本が次の大きな手を打つだろう」ということだ。事実は果たしてそうなのだろうか。

実際には日本は科学技術産業の発展で先行し、たとえば半導体では、1990年代までは産業チェーンの川上を占拠しただけでなく、産業チェーン全体を牛耳っていた。90年には世界の半導体企業10社のうち、日本企業はNEC、東芝、日立、富士通、三菱、パナソニックと6社が並んだ。この頃は日本の半導体産業の最盛期だった。

21世紀になると、日本の半導体産業は米国の圧力と国際競争の中で衰退し、世界トップ10社にはもはや日本企業の姿はみられなくなった。

しかし日本企業が失ったのは産業チェーンの川中から川下であり、半導体産業から完全に撤退したわけではなく、産業の発展方向の調整をさせられただけだった。原材料、製造設備、機器計器など産業チェーンの川上と周辺で独自の優位性を発揮し、細分化された分野ではシェアが上昇したものさえあった。スポーツ選手にたとえれば、十種競技の選手が病気から復帰してトライアスロンの試合にも出場できるようなものだ。

韓国メディアの報道によると、日本が韓国への輸出を規制したレジスト、フッ化ポリイミド、高純度フッ化水素は半導体の重要な原材料であり、韓国企業の日本への依存度は順に91.9%、93.7%、43.9%と高い。

日本が今回の貿易紛争で韓国を「ホワイト国」から除外したことは、韓国半導体産業にとっては、 釜の下から薪を抜き取ったに等しい。しかし日本の韓国に対する「抜き取る力」をみると同時に、韓国の「釜を作る」や「薪を探す」能力もみなければならない。21世紀初め、日本半導体産業が低迷していた頃、韓国半導体産業が流れに乗って勢いよく発展し、韓国の基幹産業に成長した。韓国産業通商資源部が発表したデータでは、韓国の半導体輸出額は輸出総額の中で長らく20%前後を占め、サムスンやSKハイニックスなどの韓国企業は世界半導体上位10社の常連だ。

実際、日本は残された技術的優位性を利用して韓国に「正確に打撃を与えた」が、韓国半導体産業の「脱日本化」を加速させる可能性もある。韓国紙・中央日報の報道では、LGは韓国産高純度フッ化水素の研究で成功した。日本の共同通信社の報道によると、韓国には自国でフッ化水素を生産する動きがあり、中国も生産力の強化を計画しており、韓国企業は日本メーカーに依存しなくなるかもしれないという。

韓国がカギとなる材料を自国で生産するにしろ、代替仕入先を見つけるにしろ、長い目で見れば日本の産業が受ける傷は決して小さくない。日本メディアはこの点を懸念している。

日本の科学技術産業には数十年の蓄積があり、「得意技がすっかりなくなった」わけではない。電子産業でも同じような現象が見られ、多くの日本企業は端末製品では海外勢に敗れたが、部品分野ではまだ大きな市場シェアをもつ。しかし産業の移転は当たり前のことであり、日本が「実力を隠している」ことを意味しない。このことから日本の経済力と科学技術イノベーションの力が過小評価されていると推測するのは、 木を見て森を見ず」といった一面的な見方に過ぎない。(提供/人民網日本語版・編集/KS)

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