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植民地色から中国色へ、香港の返還24周年

Record China / 2021年7月31日 14時20分

転換点となったのは、中国本土への容疑者引き渡しを可能にする「逃亡犯条例」の改正案に端を発した2019年の大規模反政府デモだ。エスカレートする破壊活動や独立運動を抑え込めない香港政府にしびれを切らした中国政府が、「国安法」という“超”がつくほどの“必殺技”を繰り出し、昨年6月末に施行された。

反体制活動を取り締まるこの法律の登場は、民主派市民を震え上がらせた。街や社会に流れる空気は一変。民主活動家は沈黙し、政府高官や親中派議員が俄然発言するようになった。今年に入ると、多くの民主活動家が逮捕・起訴されたり、海外逃避や引退、活動中止を余儀なくされたりしている。中国政府に批判的で民主派市民に支持されてきた大衆紙「リンゴ日報」も、「国安法」に触れたとされ、返還記念日直前に廃刊に追い込まれるなど、変化が急だ。「国安法」の先に見える統制社会や愛国主義を嫌って、第三国への移民も急増している。

!<1294336>中国共産党創立100年を祝うトラム広告

!<1294339>路上の電柱に掲げられた慶祝ののろし

返還を祝う当日の動きとして目を引いたものは、香港政府が合計270万香港ドル(約3800万円)を投じて、地元の新聞12紙全ての1面に、共産党創立100年と返還24周年を祝う全面広告を出したこと。また、「国安法」施行1周年を祝う真っ赤な2階建てオープンバスが、昨年まで民主派市民が刻んだ「7・1デモ」の足跡をかき消すように街を走り回ったことだ。

!<1294338>1面は香港政府による祝賀広告の7月1日付け地元新聞

!<1294340>毛沢東氏を描いた広東オペラの巨大看板

返還後も「一国二制度」で「50年は不変」と約束されていたはずが、25年を経ずして党の旗まで登場した現実に、「もはや香港は中国本土と変わらない場所になってしまった」と、ため息をつく香港市民が少なくない。多くの香港人は、共産党について「怖い」「信用できない」というイメージを抱いているが、街に浮かびあがった情景は、市民に「共産党あっての香港」と知らしめているようでもあり、中国に向けて忠誠をアピールしているようでもあったからだ。

!<1294341>九龍側繁華街の1画に掲げられた無数の国旗と区旗

!<1294348>2階建てバスには中国共産党の旗も

確かに、中国政府の出先機関である中央駐香港連絡弁公室(中連弁)は、長いこと表立って香港に口出しすることはなかった。しかし、貧しかった中国は今や世界第二の経済大国に発展。香港経済の中国依存は高まるばかりだ。「国安法」が登場すると、中連弁も含めて中国政府高官らが様々な立場から、香港に対して指導的な発言をするようになった。

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