文科省、大学入試の公正確保に向けた方策(最終報告)公表

リセマム / 2019年6月14日 18時45分

大学入学者選抜の公正確保等に向けた方策について(最終報告)概要

 文部科学省は2019年5月31日、「大学入学者選抜の公正確保等に向けた方策について(最終報告)」を公表した。学生募集段階から合格発表まで、大学入試の各段階における公正確保に向けた方策を具体的に示し、文部科学省や各大学に公正な入学者選抜の実施を求めている。

 一部の医学部医学科で行われた不正入試問題を受け、文部科学省はすべての医学部医学科の入学者選抜に対する緊急調査を実施。その結果を踏まえ、大学入試に対する信頼を回復し、医学部医学科のみならずすべての学部学科の入試における公正性を確保するための共通ルールを示すことを目的に、2019年1月には「大学入学者選抜の公正確保等に関する有識者会議」を設置。4月5日に公表した「審議経過報告」に引き続き、5月31日付けで「最終報告」を公表した。

 大学入試の公正性に関しては、各大学の教育理念や入学者受入れ方針(アドミッション・ポリシー)に基づき各大学の責任において実施されるものであるが、社会からの関心も極めて高いことから、疑念を抱かれることのないよう広く社会からの理解を得られる方法で実施することが重要、と明記。大学入試のプロセス全体を通じた公正確保が必要との観点から、入試の各段階での改善方策「公正確保等に向けた方策」を示した。

 「公正確保等に向けた方策」について具体的に見ると、学生募集段階においては、「入学者受入れの方針(アドミッション・ポリシー)と募集要項の重要性」「大学入学者選抜の多様化に対応した入試区分の明確化と情報提供」「より丁寧な説明を要する事例」「合理的な説明ができないと考えられる事例」について記載。入試方法・合否判定基準などについて明示することの必要性や、女性のみを募集または男女別に募集しているなどの例を除き、性別について一律に取扱いの差異を設けることについて合理的な説明は困難との考えを示した。

 出願手続段階における公正確保については、保護者の職業や出身校など評価・判定に用いない情報を入学志願者に求めないようにすべきと明記。さらに、個別学力検査における公正確保では、採点段階において解答用紙の氏名や受験番号の部分をマスキングして採点者の目に触れないようにする、記述式の問題について複数人で採点を行うなど、さまざまな方策を組み合わせることで公正を確保するよう求めた。

 そのほか、小論文・面接・実技検査等、合否判定、合格発表・繰上合格・成績開示等の各段階における公正確保について具体的方策を明示。また、今後の対応として、今回の「最終報告」を踏まえ、6月上旬に「大学入学者選抜実施要項」を改訂し、全大学に対し従来からのルールで引き続き遵守すべき事項と合わせて周知徹底を図るよう求めるとした。「最終報告」を踏まえ、大学入試に関する事務を所掌する文部科学省や、実際に入試を実施する各大学が必要な対応を取り、公正な大学入学者選抜が実施されることに期待を寄せた。

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