【おはよう短編小説】正月休みは会社のため / 1月4日から仕事で会社に貢献だ

ロケットニュース24 / 2012年1月4日 7時0分

【おはよう短編小説】自分のためだと思っていた年末年始の正月休みだが、よくよく考えてみたら会社に労働力を売るための「体力チャージ期間」であることに気がついてしまった。会社は利益を求める組織であり、そこに雇われている社員やバイトが「正常な状態」じゃないと会社に対する貢献率が低下してしまう。

会社に対する貢献率を上げるには、体力も精神力も正常である必要があり、そのような状態を保つには「ほどよい休暇」が必要である。1週間のうち土日の2日間は会社を休めるが、それでも疲労は溜まっていく。そのような解消しきれなかった疲労は「長期休暇」で解消する必要があり、それがゴールデンウイークや正月休みというわけだ。

私の正月休みは12月30~1月3日までだったが、家でゆっくりしたり実家に帰省してダラダラしていた。気がつけばもう1月4日。会社に「疲労が残っていない正常な状態の人間」として、労働力を売りに行かなくてはならない。そう思っている今、すでに私は通勤電車に乗って、あらゆる人たちの吐く二酸化炭素を吸いながら会社に向かっている。

通勤電車に乗っている人たちを見てみると、みんな疲れた顔をしている。彼らから吐き出される息(二酸化炭素)を吸い込むと、僕も体力が減っていくような気がする。ニッコリとした人の息を吸うと、なんだか元気になった気がする。だからできるだけ明るい感じの人の近くに行って息をしようと心がけている。

インターネットの掲示板を見てみたら「大日本帝国臣民に休日なし!」とか、「月月火水木金金」とか、「6時に起きたくない。電車乗りたくない」とか、「明日は早めの出社」とか書かれていた。なんだか自分が情けない存在のように感じてきた。僕は何のために生まれてきたんだろう。

1日の大半を「そんなに好きでもない仕事」をしながら過ごして、家に帰ればもう夜。ゲームをしたりテレビを見たり、お風呂に入ったりして翌日に「正常な状態」で労働力を売る準備をする毎日。とにかく今日は1月4日。僕は今日から労働だ。このまま老いて死んでいくのだろう。
 

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