【気仙沼取材】明るい光に吸い込まれ床屋に入った私

ロケットニュース24 / 2012年2月2日 19時0分

【気仙沼取材】明るい光に吸い込まれ床屋に入った私

気仙沼を車で走っていると、住宅地の中でポツンと営業している床屋さんが目に入った。髪の毛を数カ月切っていなかったのと、なんだか明るい光に吸い込まれ車を止めると、店内から1人の女性が優しく迎えてくれた。

「そこに車とめて大丈夫ですよ」

なんでも吉田さんは、1人でこの店をやっているらしく、大学生のお子さんを持つ母でもある。2年前に独立し初めて自分の店をもったのだが、今回の東日本大震災の影響で、リフォームしたばかりの店も1階の天井付近まで水が流れ込み、大きな損害を被ったという。しかしながら、多くのボランティアの方に助けられ、店をなんとか再建することができたそうだ。
 
「市に要請をしてボランティアの方に来て頂きました。ドロや土が凄くてそれを外に出すのは本当に大変な作業で、多くの方に助けられました。ボランティアの方がいなければ、何もできなかったと思います。本当に感謝しているんです。」

そう話をしてくれた後、吉田さんは私の髪の毛を切り、顔剃りもやってくれた。散髪中話は全く尽きず、震災当時の話もしてくれた。
 
「自分の家に他の方の遺体が流れてきたり……」
「財布などが道端に結構落ちていて、中身を見ると全部抜き取られていたんです……」
「家を修復して再び住むことは可能なのですが、新しく家を建てることは市の方針でできません。したがって早く市がビジョンを見せる必要があるんです」
「そろそろ失業保険が切れる頃なので、給付がなくなる今年が本当に大変なのかもしれません」
「まさかこんな巨大な津波が来るとはご年配の方は思っていなかったようで、そのような方たちが犠牲にあったと聞いています」
 
吉田さんの口調は終始明るく、時より笑顔も見せてくれる。すごく謙虚な方で、私の方が癒やされてしまうくらいだ。散髪も上手で、「いつも東京のオシャレな美容院行っているんじゃないですか(笑) 床屋で大丈夫なのかしら」と冗談交じりにも話をしてくれる。また吉田さんが「シャンプーしますね」と言うので私が顔を上げると、「あああ、やっぱり。床屋は違うですよ(笑)頭をこちらに入れてください」と言われる始末(笑)。

その会話のやり取りが本当に楽しく、あっという間に1時間が経ってしまった。最後に私が吉田さんに、「今回の震災で一番つらかったことはなんですか?」と尋ねると、少し悩んだ様子で、私にこう話をしてくれた。
 
「すごく難しいですが、被災した当時、多くの人が食料品などを届けてくれたのですが、その時に、『いつ食べ物を届けられるかわからないから、大事に食べてください』と言われたことが今でも頭に残っています」
 
ちなみに「カットハウスよしだ」では、現在復興応援価格で、以下の激安価格でサービスを提供中だ。

総合調髪3300円→2500円
カットのみ2500円→2000円
総合調髪&カラー 5800円→5000円
パーマ 6000円→5000円

※総合調髪(カット、シャンプー、顔剃り、ブロー)

恥ずかしながら伸びた鼻毛まで散髪してもらい、気分も爽快になった私。また気仙沼を訪れた際は必ず立ち寄りたいと思う。本当に心から温まるいいお店だ。

(文、写真 Yoshio)

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