研究チーム「満月は人を狂わせない」「月の満ち欠けは人の精神状態に影響を与えない」

ロケットニュース24 / 2012年12月13日 16時0分

研究チーム「満月は人を狂わせない」「月の満ち欠けは人の精神状態に影響を与えない」

古くから月の満ち欠けは人の精神状態や生活に影響を与えると信じられてきた。占星術の発展や、「狼男」などの月にまつわる伝説が生まれたのも月の「見えざる力」を人間が信じてきたからこそ。

が、ここにきて意外な事実が判明した。なんと月の満ち欠けは人間の精神状態に影響を与えないということが心理学者の研究によって明らかになったのだ。

今回の研究を行ったのはカナダにあるラバル大学の心理学者の研究チーム。彼らは精神的な疾患が理由で入院している770名の患者を3年間にわたって調査した。パニック障害や自殺行動、原因不明の胸の痛みなどを抱えている患者だ。

研究チームがこうした患者の症状と月の満ち欠けとの関係を調査したものの、因果関係は確認されなかったという。満月前の1週間は不安発作の発生症状が32パーセント低下したというのが唯一確認された「傾向パターン」だったそうだ。

「今回の分析によって、精神的な症状と月の満ち欠けの関連性は全く無いことが証明されました」と研究チームのGenevieve Belleville教授は言いきっている。

にも関わらず、月の満ち欠けが人に与える影響は大きいと信じている人は多い。ある調査によると、実に看護師の83パーセントと医師の63パーセントは満月時には精神的な問題を抱えた患者が増えると感じているそうだ。

また、アメリカの警察では満月と犯罪の増加には因果関係があるとして、満月の夜には警備を強化させている地域があったり、ジョージ・W・ブッシュ前大統領が2000年の大統領選で当選した際には、満月が投票人の行動を狂わせたのだと真面目に論じる人もいたほどだ。

人の精神状態だけでなく、社会システムにさえも大きな影響を与えてきた「月の満ち欠け」。今回の研究がきっかけにこうした影響は少なくなるのだろうか?

(文=佐藤 ゆき
参照元:The Telegraph(英文)
photo:flickr myyorgda


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