【チェルノブイリ取材】ウクライナのチェルノブイリ原子力発電所のコントロール室に入ってみた

ロケットニュース24 / 2013年4月9日 20時0分

【チェルノブイリ取材】ウクライナのチェルノブイリ原子力発電所のコントロール室に入ってみた

あまり知られていないことだが、メルトダウン事故後もチェルノブイリ原子力発電所は「別のかたちで稼働」しており、多くの職員が働いている。独立国営事業体として『チェルノブイリ原子力事業所』と名称を変更して業務が続けられているのだ。今回は、特別にその内部へと入ることができた。

・廃炉作業と管理がメイン
チェルノブイリ原発の職員たちは、おもな作業として廃炉作業とその管理、そしてシェルターの建設にあたっている。「爆発しました、放射能漏れを石棺で防ぎました、では撤退します、お疲れさまでした」では終わらないのが原発なのである。廃炉には時間が必要なのだ。

・テロ対策で建物自体の撮影は不可
テロリスト対策や保安の関係から、チェルノブイリ原発の事務所内部への入り口は撮影できない。なぜなら、この建物から、かつて稼働していたすべての原子炉へと行くことができるからで、メルトダウン事故が発生した4号炉にも行くことが可能。すべての原子炉が、「ゴールデン廊下」と呼ばれる通路でつながっている。

・内部では全員が白衣に着替える
そのゴールデン廊下を通ってコントロール室や管理室に行くことができるのだが、その前に手を洗って白衣を着用し、頭巾をかぶらなくてはならない。靴も専用のものに履き替えてゴールデン廊下へと向かう。

・4号炉にも行くことが可能だが行けない
ゴールデン廊下は非常に長い通路で、いくら歩いても延々と続く。ずっと進んでいくと4号炉にも行くことができ、4号炉の壁際に作られた墓にも行くことができる。しかし、当然ながら筆者は4号炉に入ることはできない。

・現在も原発のコントロール室が存在
コントロール室はメルトダウンが発生した当時のまま、ほぼかわらずその姿を保っている。そこで作業している職員もいるし、管理室ではあらゆる原発機器の中にトレーニング用品が置いてあり、職員が体力づくりをしている。何かあった時のために運動して体力をつけているのだ。少しだけ見学者に対するパフォーマンスサービスのような気もしたが、それはそれで興味深い。

・同じ建物内に高い線量を放つ場所
放射線量は比較的安定しているようで、心配するほどではない。しかし4号炉の近くまで行くと一気に線量が高くなり、真横まで行くと20~25μSv/h(毎時マイクロシーベルト)にもなる。場所が離れているとはいえ、同じ建物内に高い線量を放つ場所があり、そこで働く人たちが多くいるという事実。そのことに驚いた筆者だが、「常識」とは何なのか、我々は再考する必要があるのかもしれない。

・ウクライナへの行き方
首都キエフまでの直行便がないため、パリやフランクフルト、ローマ、アムステルダムなどを経由して行くことになる。成田空港からはANAやアリタリア航空、ルフトハンザドイツ航空、その他多くの航空会社で移動可能。鉄道ではベルリンからワルシャワ経由、北京からモスクワ経由で行くことも可能である。2013年4月現在、日本国籍の場合ビザは必要ない。

Report: Kuzo.


この記事の動画を見る

ロケットニュース24

この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング