【任天堂秘話】ファミコンゲーム『メトロイド』の開発を救った弁慶食堂 / スタッフロールの謎文字「BENKEI」に隠された感動秘話

ロケットニュース24 / 2013年6月28日 21時30分

【任天堂秘話】ファミコンゲーム『メトロイド』の開発を救った弁慶食堂 / スタッフロールの謎文字「BENKEI」に隠された感動秘話

この食堂の逸話は非常に限られた人しか知らないものであり、今回はじめて知る人がほとんどだろう。「この食堂がなかったら人気テレビゲーム『メトロイド』は存在しなかったのではないか?」と言われている食堂が、京都東山区に存在するのだ。

・『メトロイド』の完成に向けて死にものぐるい
1985~1986年ごろ、任天堂の開発チームはファミリーコンピュータディスクシステム用ゲーム『メトロイド』の完成に向けて死にものぐるいで頑張っていたという。食べる時間も惜しんで開発を進めねばならない状況だったが、それでも食べなくては仕事はできない。しかし任天堂の周囲には、出前をしてくれる食堂が極めて少なかったらしい。

・食堂と任天堂を何度も往復
そんななか活躍したのが『弁慶食堂』だ。集中してやってくる任天堂からの注文を受け、食堂と任天堂を何度も往復して料理を運んだのである。何個も何個も、何度も何度も、何日も何日もだ。事情をよく知る人物の話によると、任天堂スタッフは「もしも弁慶食堂がなかったら『メトロイド』がどうなっていたかわからない」と話していたらしい。

・スタッフロールに「BENKEI」という文字
あまりにも『メトロイド』に対しての貢献度が高かったため、スタッフがエンディングのスタッフロールに「BENKEI」という文字を入れた。それを読んでもプレイヤーは「開発者のニックネームかな?」と思ってスルーされていたはず。実はそんな深い物語があったのだから驚きだ。

・『弁慶食堂』が陰で任天堂を支えた
まさにリスペクトと感謝。『弁慶食堂』が陰で任天堂を支えた証拠である。でもどれくらい忙しかったのだろうか? そのときのようすを今も鮮明に覚えていると語る女将さん。筆者(私)の取材に対して、女将さんはこう語る。

・女将さんの思い出
「いまから30年近く前のことでしょうか。任天堂さんからたくさん出前の注文をいただいて、一度に運べないから、作っては運び、作っては運び、何度も何度も任天堂さんを往復しました。そういう日がずっと続いたのを記憶しています。それが任天堂さんの支えになったというのであれば嬉しいです。でも、私たちも任天堂さんに支えてもらってきたんですよ。本当にありがたいことです。いまも料理は当時と同じです。いちばん多かった注文ですか? カツ丼かもしれないですねぇ」(コメントここまで)

・メトロイドチームが注文しまくったカツ丼
任天堂からはあらゆる料理の注文が入っていたらしいが、なかでもカツ丼は注文数が多かった料理らしい。ということで注文して食べてみたのだが、全体的にシットリとした食感をしており、タレも限りなく優しい味をしていた。サクサクの部分はほぼ皆無で、衣はタレと玉子でジューシィーな状態になっている。だがそれがいい。肉も柔らかいため、衣と肉が食感において同調し、違和感のない癒やしのウマミを奏でるのである。

・任天堂スタッフ推奨! すき焼きうどん
お品書きに「任天堂○○さん推奨 すき焼きうどん」という文字を発見。こ、こ、これは任天堂ファンにとってすごく興奮する料理だ! ○○さんの名前はあえて伏せておくとしよう! 実際に食べてみて驚いた。グツグツと煮えた状態で出されているのに、あまりにも牛肉とタレが風味豊かで、高温にもかかわらず我慢できずにガンガン食べてしまった。やめられない止まらない!

・『メトロイド』完成の裏に『弁慶食堂』の料理
ここの料理をすべて食べたわけではないが、とにかくどれも女将さんの真心がこもった味なのは間違いない。出された料理を見ればわかるが、どれも丁寧で上品に作られているのだ。『メトロイド』完成の裏に『弁慶食堂』の真心がこもった美味しい料理があった。それを忘れずに『メトロイド』を再プレイしたいと思う。

・踏切と踏切に挟まれて建っている
ちなみにこの『弁慶食堂』、非常に珍しい立地にあり、踏切と踏切に挟まれて建っている。奈良線と京阪本線の線路の間にあるため、必ずどちらかの踏切を渡っていかなくてはならない。なんとも不思議な場所にある食堂である。

・今回ご紹介した飲食店の詳細データ
店名 弁慶食堂
住所 京都府京都市東山区福稲下高松町73-1
時間 11:00~16:00
休日 土曜日

Report: Kuzo.


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