【昭和ノスタルジー】日本最古の地下商店街となった「浅草地下商店街」を訪ねる

ロケットニュース24 / 2014年6月1日 21時0分

【昭和ノスタルジー】日本最古の地下商店街となった「浅草地下商店街」を訪ねる

日本最古の地下商店街はどこかご存知だろうか?  東京・銀座三原橋地下街の最後のお店「三原カレーコーナー」が2014年4月27に閉店したことにより、最古の地下商店街は東京・浅草地下商店街となった。

商店街の規模としてはとても小さいもので、端から端まで見渡せてしまうほどだ。1955年の開設から60年を経ており、現在営業しているお店の数もそう多くはない。昭和のノスタルジーを感じさせる佇まいは切ない。まるで時代に取り残されたような気分になる。それと同時に、懐かしさに癒される思いもするのである。

・改札からダイレクト
ここは日本で3番目にできた地下街である。その当時は活気があったに違いないだろう。地下鉄銀座線浅草駅の改札からダイレクトに商店街につながっており、仕事帰りの人々の憩いの場として活用されていたはずである。

・天井配線と地下水
今の地下街は、とても元気があるとは言えない。むき出しの天井配線や、地下水が漏れているところを見ると、改装・修繕する余力がないとわかる。しかしこれらの時間を重ねてきた証が、この場所を愛おしく感じさせる。お世辞にもきれいとは言えないこの場所を、好んで訪れる人も少なくないだろう。

・埃をしのぐ伝統
あるお店では、年配の男性集団がお酒を飲みながら、趣味の話題で議論を白熱させている。そのお店は、店中に油が回っており、壁や天井は「黄ばみ」を通り越して、茶色に染まっている。カウンター上の電灯には電球さえ入っておらず、埃が傘に降り積もってしまっている。まるで埃をしのぐために吊るしてあるようだ。

・客と店を越えて
しばらくするとその男性集団のもとに、遅れてきた仲間が加わった。その男性は店主とも親しげにあいさつを交わして席に着く。すると注文もしていないのに店主は、瓶ビールのグラスを差し出したのである。友人宅に上がり込んだ学生のように、勝手知ったる様子でカウンターの端に置かれた栓抜きを取ると、男性は自ら栓を抜いて自分のグラスにビールを注いだ。常連は「客と店」という関係を越えて、家族のように接しているように見えた。

・ともだち感覚
ちなみに地下街にはあちこちに「就寝厳禁」の貼り紙がされている。看板の文字は異様にデカく、それだけで懐かしいという印象を受ける。銀座線浅草駅と雷門・浅草寺を案内する看板には、次のように書かれている。

「明るい・あたたかい・ともだち感覚 浅草地下商店会」

「ともだち感覚」という言葉に、心通わせる商店街の在りようが伺えるようである。近くを訪ねる機会のある人は、この地下街にも足を運ぶと良いだろう。どうか、この最古の地下街がこれからも最古のままで、存続することを願う。

Report: 佐藤英典
Photo: Rocketnews24

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