【コラム】なぜ人は頼まれてもいないのに一度は目をつむったまま自転車をこいでしまうのか?

ロケットニュース24 / 2014年10月5日 0時0分

【コラム】なぜ人は頼まれてもいないのに一度は目をつむったまま自転車をこいでしまうのか?

幼い頃を思い返してみると、無邪気だったのか単なるバカだったのかはわからないが、「なんであんなことをしたんだろう?」と不思議に思うことが、誰しも一つや二つあるハズだ。

統計を取ったわけでもないし、大々的に聞きまわったわけでもないが、おそらく誰もが『目をつむって何秒間自転車に乗れるのか?』と、チャレンジしたことがあるはずだ。

・自由の象徴、それが自転車
当たり前の話になるが、人間は生まれてからの数年間、常に大人に面倒を見てもらいながら成長する。ハイハイのまま、よちよち歩きのまま1人で外出することは許されないし、そうしようとする思考もない。つまり、常に自分以外の誰かと一緒にいることになるのだ。

それがいつの日か、歩けるようになり、大人の許可さえ取れば、自分の意思で出かけることも許される。すなわち、自由を手にすることになるのだ。その自由に拍車をかける存在、レッドブルのように翼を与える存在、それこそが自転車である。

・人生初の相棒、それが自転車
それまで徒歩で30分かけて移動していた公園まで、半分の時間で移動できて疲れもない。せいぜい最寄りの駅までしか行けなかった行動範囲は、もう一つ先の駅まで広がる。子供にとってそれは、実際に世界が広がることを意味しており、全ては自転車があってこそなのだ。

こうして自転車とは切っても切れない縁になっていく。いわば、人生初の相棒だ。当然、時間の経過とともに、2人のコンビネーションにも磨きがかかる。片手離し・両手離し・急ブレーキ・二人乗り、上級者はウィリーさえ習得するようになっていく。

・やがて来る誘惑
そしてある日、ペダルをこぎながらバカなことを思いついてしまう……。「このまま目をつむって何秒間いられるかな?」と……。誰に頼まれたわけでもないのに、それが何秒であろうと誰も得しないのに、なぜか思いついてしまうのだ。あれはなんなのか?

相棒との技を増やしたいのか? それとも単純に「俺ってすげえ!」と思いたいのか? 子供でも冷静に考えれば、全然すごくないことは明白であるのに……。しかし、思いついてしまったら最後、多くの人は実際にチャレンジしてしまった経験があるに違いない……。

・失敗は成功のもと……?
私(筆者)はある。何度挑戦したかは忘れたが、最後に痛い目にあったときのことは鮮明に覚えている。小学校高学年の頃。目をつむって自転車をこぎ続けた結果、駐車してあった車に激突したのだ。下腹部を強打し、「一つ潰れた!」と瞬間的に脳内にサイレンが響き渡ったッ!!

体に力が入らず、半泣きになりながら家路につく。妹に半泣きの理由を問われても、恥ずかしくて言えなかった……。誰が「お兄ちゃんは目をつむって自転車こいでたら車に激突して片方が潰れたんだよ」と言えようか? 幸い潰れてはいなかったものの、翌日カゴのひん曲がった相棒を見て、もう二度としまいと心に誓ったのだ。

『失敗は成功のもとである』という。その通りだと思う。だが、あの日の大失敗はどんな成功につながったのか? 言えるのは、その日以来、目をつむって自転車には乗っていないので、あれ以上の大事故には遭っていないということ。そして、ネタとして1本の記事が書けているということである。

執筆:P.K.サンジュン
Photo:RocketNews24.

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