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海外フェス出演常連のアーティストがひも解く“表現者”であることのマインドと生き方

Rolling Stone Japan / 2021年6月7日 20時32分

CD HATA(左)とSAORI KANDA(右)

日本が宇宙に誇るサイケデリックジャムバンド『Dachambo』のシンセサイザー担当として野外フェスや海外ツアーを行い、テクノDJとしても活動、同時に楽曲制作の講師やメディアアート方面にも進出しているCD HATAと、ドバイ(UAE)にて育ち、NISSAN、Canonなど数多くの企業コラボ&CM出演を始め、時に野外音楽フェス、時に国内外の美術館など多岐に渡るシーンにて現代アーティストとして表現活動を行う、踊絵師・SAORI KANDA。この両氏は、数多くのプロジェクトを共にしながら、共通する事として"境界を超える"ことへの冒険心とそのフットワークがあげられる。かろやかにジャンルの壁を越えて表現の純粋快感を探究し続けている2人ならではのCross Talk Interviewをお届けします。

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SAORI KANDA:HATAさんは、パーティーシーン、楽曲制作、DJ、プロデュースと同じ音楽に纏わることで、多岐に渡る境界を超えて活動をされているけど、元々音楽はどうしてはじめたの?

CD HATA:高校生の時にギターをはじめて、大学に入るのに1年浪人してるんだけど、浪人中はさすがに派手には遊びまわったりはできなくて、家でひたすらギターの練習してたら、すげー上手くなっちゃって(笑)。大学に入学するのと同時に音楽サークルにも入るんだけど、大学以外の年上の人達とバンドをするようになって、その頃から音楽を本格的にやりはじめたんだよね。

SAORI KANDA:そうだったんですね〜! 元々ギター弾いてたとは知らなかったです。その頃はどんな音楽をやっていたんですか?

CD HATA:ギターは、セックス・ピストルズとかのパンクから入ったんだけど、当時はバンドブームっていうのがあって、イカ天とかホコ天とかあったんだよね。ボウイとかブルーハーツの時代。そこからザ・ローリング・ストーンズとかのR&Rにいき、黒人のルーツミュージックのブルースまでいき。

SAORI KANDA:なんと! Dachamboでシンセサイザーを弾いているHATAさんや、TechnoのDJをやっているHATAさんからは全然想像がつかないですね(笑)。

CD HATA:お化粧してグラムロックって、デヴィッド・ボウイやT・レックス、ニューヨーク・ドールズみたいなバンドをやってたこともあるよ。

SAORI KANDA:なるほどー! 私、ロックフェス主催の人から「俺の中でSAORI KANDAはデヴィッド・ボウイだ!」ってこないだ言ってもらった…(笑)、HATAさんとこんなに惹かれ合う理由そのバックボーンにあったり(笑)!? HATAさんがその経歴から今みたいな音楽をやる事になったきっかけはあるんですか?

CD HATA:そういうバンドを10年ちょっとやってきて、バンドの人間関係に行き詰まりを感じ(笑)、ちょうどその頃、ケミカル・ブラザーズやアンダーワールド、ファットボーイ・スリムやザ・プロディジーとかが出てきた時期で、打ち込みの音楽(ダンスミュージック)にロックっぽい要素が融合された音楽が出てきてて「あっ1人でもロックってできるんじゃん」って打ち込みの音楽をはじめたんだよね。同じくらいの時期に、Dachamboのギター&ボーカルのAOちゃんは大学の後輩なんだけど、後輩っていっても大学の頃は違う音楽サークルだったこともあって、お互い顔と名前は知ってるくらいの仲で、共通の友達から「青木(AOちゃん)って知ってるでしょ、最近変なバンドやってるから一緒に観に行こうよ」って誘われて、観にいったら、ドレッドヘアーでツインドラムのダンスミュージックをやっているバンドでギターを弾いてて、大学時代は金髪のモッズヘアーでモッズスーツ着てスウィートな唄を歌ってたんだよね。当時とはイメージが全然違ったんだだけど、かっこよくて「俺もこのバンドに入るわ!」ってその場で言って(笑)、AOちゃんからしても、大学時代はR&Rバンドでギターを弾いてた人が、今は打ち込みの音楽(ダンスミュージック)をやってるんだよねって言っても「は?」って感じだったと思う(笑)。

SAORI KANDA:なるほど〜! Dachamboはそんな風にはじまっていったんですね。

CD HATA:そうだね。もう20年くらい前だね。ギターでバンドをやってて、そこから打ち込みの音楽にいき、1人で音楽を作ってると1人の世界観に入っていく感じで、もちろんその良さもあるんだけど、みんなと一緒に音楽を創り上げるって楽しみを、1人でやるってことをやってみたからこそ再確認できたっていうのもある。だから今もDachamboってバンドもやりながら、1人でDJもやってるのは自分の中でもバランスが良くて、他にもi-depのSAXの藤枝伸介くんや、インドヴァイオリンの金子ユキさん、Ableton Meetup Tokyoを一緒にやっているKoyasくんとかと、それぞれユニットをやっているのも自分の中では自然なことなんだよね。Ableton Meetup Tokyoっていうのは、Ableton Liveって音楽ソフトのユーザーコミュニティーみたいなものなんだけど、それとはまた別でDJスクールで音楽ソフトを教える講師もやってて、全部同じっちゃ同じ感覚でやってるかなぁ。

SAORI KANDA:同じ感覚でやってるんですね! とはいえ、それぞれシーンの違いによるもどかしさを感じる事ってあったりしないんですか?

CD HATA:確かに違いはあるといえばあって、Dachamboは2000年になった頃にはじまったんだけど、当時、野外レイヴにバンドが出演するっていうのが増えていった時期で、バンドシーンと野外パーティーのシーンが融合していくのを目の当たりにしてて、バンドシーンとDJシーンって、当時からすると分け隔てはなくなってきた感じするけど、やっぱり何か壁はまだあるかもね。相当、架け橋的なことはやってきたつもりだけど(笑)。同じように、音楽を作っている側と実際に演っている側にも壁というか、感覚の違いはあるかもね。インドア派とアウトドア派の感覚の違いなのかもしれないね。どっちがいい悪いじゃないんだけど。SAORI KANDAさんも野外パーティーシーンで色々やってきてるみたいだけど、最初のきっかけってどんな感じだったの?

SAORI KANDA:野外パーティーとの出逢いの一番最初は、2003年頃"ANOYO"が初参加だったかな? 当時付き合いはじめたばっかりの現旦那に誘われて、産まれてはじめてレイヴに参加して。野外で踊る楽しさに開眼して、佐渡の潮風に吹かれて爆音に身を委ねて踊るの最高だったな。それまではテレビで流れる音楽番組でしか音楽を聴いたこと無いような人だったけど、野外ステージのキラキラと幻想的なビジュアルインスタレーションの最中、爆音にシンクロして朝日を迎えるまで踊り明かす。こんな世界があるなんて! と、何か扉が開いて、一気に新たな創作意欲がむくむくと湧き始めた! それまでろくにキャンプとかした事無くて、アウトドア自体馴染みのない生き方していたけど、ある意味、己の中の眠っていた部分が目覚めたというか、あっという間に野外パーティーにすんなり馴染んだ感じ。次に覚えてるのは2003年頃の"蟲の音"で、青梅の山間の会場に辿り着くと、真っ暗な山道にぽつりぽつりと怪しく灯籠が燈って、連なる屋台からなにやら美味しそうな香りの湯気が立ち込めて、子供の頃から何度も夢で見たことある様な景色で、灯りを追って山道を進んでゆくと、森の中に木霊する音がだんだんとクリアになってきて、森に包まれて嬉しそうに踊る人々の身体のシルエットと、煌めく光の極彩色がとても美しくて「ああ、私ここが好き!」と刻まれたな。

CD HATA:"ANOYO"も"蟲の音"もDachamboで出演したことあるよ!

SAORI KANDA:そうだったんですね! それは見たかったなぁぁー! その頃はまだ、自分が出演する、というビジョンは無くて、とにかくひたすら新しい感覚を吸収したくて面白そうなパーティーにちょくちょく行って遊び倒してたな。ちょうどその頃、メディアアーティストの高城剛さんと出逢って「君はもっともっと遊びなさい(笑)」と言って貰った事も、良き引き金となり(笑)、遊び大事! 全部の感覚の元になってる。パーティーじゃないけど、野外といえば超印象的なのはビョークが初めてフジロックに来日出演した2003年。

CD HATA:フジロックは一緒に出演したこともあるよね。2013年かな?

SAORI KANDA:そうそう! 念願のフジロックに一緒に出演できたのは嬉しかった! あれは、自分が野外フェスやパーティーシーンに"出演する側"になった最初だったかも?



SAORI KANDA:この出演の10年前に、初めてフジロックに行ったんだった。その時は、土砂降りでテントの中まで浸水して、足も泥の塊りみたいになってたけど、それでも全然楽しくて。ビョークのHyper Balladの瞬間に、花火が天に向かってどーん! と打ち上がるのをクラクラしながら見上げて踊って、恍惚のなか朝目覚めて、森の木道を歩いていたら突如、霧もやの中にミラーボールがゆらゆらと光輝いて、木漏れ日と朝霧の中に幻想的な光の世界を作っていて、神様かな? と思った。それが後々2016年Solcetice Music Festivalにて出逢って仲良くなるMIRROR BOWLER作品との初めての出逢い。自分が体験して圧倒的な感覚もらったアーティスト達と一緒に創作できるようになるのは本当に幸せだなぁとしみじみですよ。SMF2016ではMIRROR BOWLERデコの最中、Vini Vici・システム7・ジュノ・リアクターと思いっきり踊描く事できて最高だったな〜!



SAORI KANDA:HATAさんはMIRROR BOWLERと最近一緒にやってましたよね。

CD HATA:そうそう、こないだ一緒にやったよ。



SAORI KANDA:HATAさんとMIRROR BOWLERのコラボは私個人的にとっても熱い! パーティーについて、とても一口で語り尽くせないけど、振り返ればパーティーのおかげで常に面白い出逢いに恵まれて、自分のなかの新たな感覚の扉が開きまくって、固定概念が何度もぶち壊されて、破壊と創造が繰り返されて、新たな表現が"産まれざるを得ない"エネルギーでもって満を持して産まれる。私にとってはそれが踊絵師としての目覚めであり、現場の悦びに満ちたvibrationに身を委ねて、踊り狂って大画面を描くことであり、才能が集まるパーティー現場そのものを創ることであり。そうして産まれゆくムーブメントそのものが現代アートであると感じてる!

CD HATA:現代アートって、SAORI KANDAさんにとってどんなものなの?

SAORI KANDA:現代アートもしくは現代美術を定義する範囲は広大で視点によって様々考えも違うと思う。脈々と息づく美術史を踏襲した上で新たに更新するアートを"現代アート"と定義つける考えもあれば、そもそも現存している"Living Artist"が産み出すものは全て現代アートだと言える、という考えもある。シーンのジャンルを越えて様々な現場を回遊してる最中に見えてくるものがあってね、色んな現代アートへの思惑、リアルな現場の蠢きが存在しているのを私は面白がって注視してるかな〜。その上で、私個人にとっての"アート"とは、産まれざるを得ないもの、時代の空気や、生き様と深く共鳴した内なる叫びのようなもの、かな。

CD HATA:なるほどね! 俺の場合は、R&Rでやってきたから、自分のやってる事に対して、元々は"アート"って感覚は無くて、どっちかっていうと"エンターテイメント"とか、芸人だと思ってて(笑)、パーティーシーンに関わるようになって音楽って"アート"なんだなぁって少しずつ思う様になって、パーティーだとコンサート的な、演る側と見る側って線引きもないし、音楽だけじゃない、ライブペイントだったり、デコレーションだったりで一つの空間になってて、これは"アート"だなって思うようになったんだよね。

SAORI KANDA:集まる人間すべて巻き込んだ総合芸術ですよねー! ただ、ぶっちゃけ話すると、音楽シーンやパーティーシーンにおけるビジュアルアート(ライブペイント等)の存在って、音楽の添え物的な、まだまだ扱いが低い面も垣間見えたりして、悔しい思いも沢山してきたかな。例えば、野外パーティーに於いてスピーカーから音が鳴らない、とかは絶対に避けるべきあり得ない事だと皆共有してるけど、ビジュアルアートに対して、どこまで共有できてるか? アートパフォーマンスに対して充分な音響や照明など必要な環境が与えられ無い事は良くある事だし、描きあげた作品を展示でき無い事もあったり。あれ? これで本当に良いの? ってモヤモヤするというか、Sound & Visual双方のエネルギーが渦巻き引き立てあって得られる"解放体験"の創造をやりたいから、ビジュアルアートを届ける側として、シーンに於いて環境がまだまだ未発展な部分を良くしていきたい! という思いがある。その覚悟を決めて現場の皆さんと正直な想いを交わし合い、最高の形を求めて毎回挑戦し続けてる!

CD HATA:なるほどね〜! 声をあげてこそ変化が生まれるよね! それこそがパーティー!

SAORI KANDA:いち早く踊絵師の気概をいいね! やったろう! と受け入れてくれたのは、さっき話したSolstice Musicの皆で、2013年新木場ageha / シュポングル来日公演の際、本番4日前に突如私の出演が決まった時「ちゃんと音霊と繋がれてこそ、踊りが産まれ、その日だけの絵が産まれます!」という想いを真剣に受け止めてくれて、本番直前だったにも関わらず、踊絵師の為にメインステージ上に、絵を描く用の特設ステージを急遽作ってくれて、ライティングも完璧に組んでくれて、しかも最高の音で踊り描いてほしい! と専用のモニタースピーカーを用意してくれて、スタッフ皆さんの心意気のおかげで、その日agehaに満ちた圧倒的な歓喜のエネルギーを余すところ無くキャンバスに叩きつけ封入することができた。あの環境を作ってくれた事、信頼してくれたことが、本当に嬉しくて、人生最初にSound and Visualの融合フル発揮させてもらった体験でした! Solstice Music teamの皆のおかげでシュポングルとFamilyになって、2019年に開催された"Shpongle concert in Red Rocks"にて唯一日本人アーティストとして招聘してもらって、本当に嬉しかった!



CD HATA:音楽シーンとアートシーンが踊絵師を通して一歩近づいた感じあるね! Red Rocksてどんなところ?

SAORI KANDA:Red Rocks Amphitheatreは、コロラドの岩山の中にある野外ステージで、ローリング・ストーン誌で全米1のアウトドアとランク付けされた、それこそザ・ローリング・ストーンズ、ザ・ビートルズ 、ビョークなどがコンサートをして来た伝説的な会場! そのステージど真ん中にシュポングルが巨大なキャンバスを建ててくれて、2万人のオーディエンスの歓喜のエネルギーを受け止めて、爆音に踊りキャンバスに描かせてもらって、人生の宝物のような体験をさせてもらった! 産まれてくれた作品は、まさに"LIGHT"、原画から溢れ出るエネルギーが半端ない。絵の前に立つと、あの日の歓声が蘇ってきて鳥肌が立つ感じ。

Shpongle Red Rocksの様子:https://saorikanda-redrocks.shopinfo.jp/pages/3810516/concept
https://saorikanda-redrocks.shopinfo.jp/posts/8333525









CD HATA:なるほどー! パフォーマンス自体もアートだとして、描いた絵との違いはあるの?

SAORI KANDA:パフォーマンスとしてのアートはその場その瞬間限りの体験の共有! そして現場の圧倒的なエネルギーによって産まれてくれた作品原画は、その体験の感覚を呼び覚ますGATEというか、生々しいリアルなエネルギー体のような。だからこそ、時空を越えてもエネルギーを届けたくて、アートピースとしてきちんと展開する事を決意して。ここ数年は現代アートギャラリーやアートフェアーに積極的に飛び込んで、個展やグループ展の機会を大事にしてきました。まだまだ、音楽シーン、もしくはパーティーシーンにて産まれたアートが、現代アートシーンにて威力を発揮しきれて無いと実感するから、新たな扉を開きたいという想いで奮闘してます! 創ることと同じだけ、届けることも大切だと思うから。シーンを超えて、ポジティブなエネルギーのシェアをしていきたいから。そんな想いで、魂の求めるほうへ勇気持って進んで行くと、想像もしてなかった新たな扉が開く素晴らしい出逢いがあって、やりがいあります! まさに、そんな真っ只中でHATAさんに出逢ったっていう(笑)。

CD HATA:そうだったんだ! 思えば出逢ってから、俺ら2人色々一緒にやってきたね〜!

SAORI KANDA:ほんとにー! 色々やってきましたね〜! 一緒にやった中でも、"中津川 THE SOLAR BUDOKAN 2019"では、一緒にステージ演れて楽しかったですねー! ロックフェスにおいて、"ライブペイント"のゾーンはあっても、ステージ上での展開はなかなか無くて。だからこそ「ステージ上でSound & Visual ART の融合を届けたい!」と主催者に想いを届けたら、やってみてよ! という事になり。中津川 THE SOLAR BUDOKANの中でも実験的な演目をやらせてもらえるステージにて、踊絵師SAORI KANDA with CD HATAとしてART & DANCE & MUSICの融合パフォーマンスをやりましたねー! 舞台音楽を事前に作り込んで、LIVEでも唄いながらキャンバスに絵を踊り描いて。HATAさんが最高に歌いやすい音環境作ってくれて。ループマシーンも駆使しして。照明teamとも綿密に打ち合わせて、めちゃくちゃ凝った演出で実現できて。あれは感激でした!

CD HATA:やりきったよね〜! オリジナル曲も一緒に作ったもんね。

SAORI KANDA:タバコメーカーglo主催のART企画"CO:LABS"にSAORI KANDAを起用してもらった時に、まさにテーマが"異表現コラボ"だったのもあり。ダンスアート集団のSIVAにも声をかけて、共に映像作品を作ったのだけど、その映像音楽をHATAさんと作りたい! と思い立って、一緒に音楽制作する第一歩となりましたねー! 私の声を幾重にも重ねて、Voiceだけで呪術的な曲を完成して、CO:LABS企画内でも一番のクオリティーと評価して貰ったのは嬉しかったですね!


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CD HATA:去年のCO:LABSから前回のIndependent Tokyo、そして中津川 THE SOLAR BUDOKANって流れは熱い展開だったよね! CO:LABSの時にいきなり「声だけで音楽を作りたい」って言ってきて、え? って思って(笑)、ハードル高いことサラッと言ってるけど...くらいな感じでやりはじめたら、バシバシ即興で声を重ねて、あらスゲーなぁ! ってビックリした(笑)。やっぱり表現ってこと自体をわかってる人だから、絵具を声に置き換える感覚でできちゃうんだろうなって思った。おれ楽曲制作の講師やってるんだけど、テクニック的な部分っていくらでも教えられるんだけど、表現そのものを教えるって難かしいんだよね。その人その人の根源的なものだから。SAORI KANDAさんのアーティスト性の高さを改めて感じたよ!

SAORI KANDA:ううう嬉しい(涙)、ありがとうございます!

CD HATA:中津川 THE SOLAR BUDOKAN 2019の時も「声だけでルーパーを使ったパフォーマンスしたい」って言ってきて、きたーって思ったんだけど(笑)、テクニカルな面での難易度も高かったけど、それ以上にパフォーマンス精度が高かったからクオリティー高いものできたよね!

SAORI KANDA:いやもうほんと、HATAさんのおかげです! HATAさんとだから、Sound & Visual Artの融合の実験感覚や、信頼関係、チーム感が出てきて、かなり遠慮なく創作欲求のままに、とことん集中させてもらった! テクニカル面や経験知識は、まだまだ全然足りないけれど、"音楽でこんな世界を作りたい"というビジョンだけは明確にある私の表現を、プロデューサーとしてHATAさんが絶対的な安心感で支えて引き出してくれて、扉を開いてくれている。大感謝です! 今回のIndependent Tokyoでも、前回より更に進化深化した"sound & visual ARTの融合"としての舞台作品創りに挑めました! 舞台のタイトル"The Circle Of Delights"をコンセプトに、オリジナル曲を作りおろし、舞台上での歌唱も含めて、開幕から終幕まで舞台芸術として音楽表現にこだわり抜けたのはかなり大きい。



CD HATA:今回も気合い入ってたもんね!

SAORI KANDA:"The Circle Of Delights"は、関わってくれた全ての方々のエネルギーのおかげで、まさに"祝祭"となって、見守ってくれたオーディエンスと共に圧倒的な光に満ち溢れる時空間になったよね。この舞台にかける想いに共鳴してくれた、舞踏家、音楽家、照明家、写真家、衣装作家、映像作家、舞台監督、制作スタッフ、スポンサー、みんなみんな全員の暖かい愛のこもった光の持ち寄りあいに大感謝してます! 私の尊敬するマイケル・ジャクソンがやっていたように、本番前全員で円陣組んでお互いのエネルギーを繋げてひとつになってから舞台をスタートしました。まさに光のサークルだった。私自身、新たな挑戦として、1時間の舞台世界のために自ら選曲MIXをし、CD HATA&Keigo Tanaka&YUMIIという最強布陣のサポートと共にオリジナル曲を創り、ダンサーSIVA teamと深く交わし合って踊り、唄い、描き、境界を超えて新たな表現の形が産まれたと実感してる。観に来てくれた方々も、本当に多岐にわたる分野の方々が集まってくれて「今まで体験した事ないレベルの強烈な融合を感じた!」という反響を各方面からいただいて、めちゃくちゃ嬉しいです。



CD HATA:今の時代、生身で体感しわかちあう事は、より一層貴重な意味を持ちはじめてるもんね。

SAORI KANDA:そう! あの日あの瞬間を皆で共体感できたことは、とんでもない事だった。エネルギーのreal gatheringから産まれるアートの可能性に満ちていたし、2020年"冬至-風の時代のはじまり"にむけて放ったこの祝祭舞台は、時代が新たなphaseへと突入するGATEとしての役割があったように感じます。いま、一番信じて届けたい"お互いの光を繋げてサークルを描くこと"と"己の純粋な悦びに繋がること"を現代アートの現場にて放てたことは本当にやれて良かった。関わってくれた全ての方へ感謝であふれて身体中が煌めいてるし、HATAさんも燃えたぎる気合いを全力で受け止めてくれてありがとう(笑)。

CD HATA:導入の唄もスタジオで作り、その場で歌うシーンでの表現もいい感じになったよね! 現代アートシーンでこれを演れたっていうのは何かがはじまっていく予感がしたよね!





SAORI KANDA:そうだね! HATAさんが、現代アートのシーンや舞台芸術に積極的に取り組もうとしたのは何かきっかけはあるんですか?

CD HATA:音楽だけじゃなく、音楽を含めた総合的な表現、プロダクトをやりたいなとは、ちょっと前から思ってたんだよね。映像とかも昔から興味あったんだけど、音楽で相当な時間パソコンの前に向かってるんで、これ以上パソコンの画面を見てる時間増やすのもなんだなぁと思ってたから、自分では手は出さずにいて、やりはじめたらハマっちゃうの自分でもわかってたし(笑)。

SAORI KANDA : そうなんですね(笑)。

CD HATA : 舞台芸術っていうリアル空間のヴィジュアル・アートっていうのは、映像も含みつつ、もっと総合的なもので、自分にとっても興味が強かったんだよね。現代アートっていうのも、メディアアートって言葉も最近まで知らなかったくらいなんだけど(笑)、あれ?もしかしたら俺やってるのって、そういうのかも? くらいに思って。

SAORI KANDA : 私は初めから、HATAさんの仕掛ける事すべてに面白げな匂いを感じてました(笑)。

CD HATA : ラフォーレミュージアム原宿でKANDAさんと一緒にやった『Umlauf (ウムラウフ)』~循環~ Welcome to the SpindlePlanetも、エジプトのスーフィーダンスが起源のクルクルまわる"旋回舞踊"アーティスト柊アリスさんの衣装スカートをKANDAさんがアートパフォーマンスとしてペイントして。スカート自体も一つの絵画作品になってるんだけど、それを纏って回転することで、平面を超えた視覚作品になる。その様子を頭上からリアルタイム撮影して、プロジェクションマッピングで空間一面に映し出しつつ、ライブで俺らが演奏するっていうだいぶアートなことやってたよね(笑)。当時あんまり意識してやってたわけじゃないけど、かなりなアートだわ(笑)。そういえば、この時に一緒だったDo Shock BoozeくんのレーベルTOTEM TRAXXから、ちょうどこないだ俺のテクノトラックがリリースされたところ。これCarl Coxが一押しのアーティストのリミックスだった。



SAORI KANDA:いやーとんでもなく面白い現場でしたよ。皆のやりたい! という純粋衝動を現実の形に取り纏める能力がHATAさんめちゃくちゃ高いなって、感激したの覚えてます。HATAさんが、そういうことに取り組める原動力になっているのは何?

CD HATA:うーん、なんだろう? 新しい事をやりたいんだよね。っていうか、それにしか興味ない(笑)。自分の中でセオリーを構築するのは好きなんだけど、セオリーを使って何かをするっていうのは全然興味ないんだよね。こうしたら上手くいくってやり方をして上手くいっても面白くないじゃん(笑)、それだったらタブーな事とか、普通はやらないようなやり方とか、新しい事をやって上手くいったほうが面白いじゃん(笑)。

SAORI KANDA:確かにー! それにしてもHATAさんが私みたいな未知数なのを、あっという間に信じて受け入れてくれて一緒にやろう! って思ってくれたの不思議に思う(笑)。

CD HATA:いやいや(笑)、KANDAさん凄いじゃん! あとアウェーが好きっていうのもある。知らない所に行って、新しい事に挑戦するのは好きなんだよね。KANDAさんにそういう新しい景色を見せてもらう事はいっぱいあるよ! KANDAさんも常に新しいチャレンジしてるもんね。歌唱&主演&映像監督&編集までやってMVも完成させたもんね。

SAORI KANDA:はぁ、かなり嬉しくてジーンとしてしまう(笑)。いやほんと、私の中のかなり抽象的なイメージを"言語化"するのにもHATAさんはいつも巧みに導いてくれてて。そこから具体的に工程を計画してくれたり、機材や環境を用意してくれたり。ほんと、私の音楽制作の翼をバサ! って開いてくれてます! ある時は突然、オーディオインターフェイスをプレゼントしてくれて、そのおかげでコロナ自粛期間に自宅で宅録できたので、かなり貴重な展開でしたね。それを東京都の"アートにエールを!"という企画に、SAORI KANDA初のオリジナル曲MV作品「pink moon」としてリリースする事ができました。

CD HATA:今回、Independent Tokyoでもオリジナル曲をKANDAさんと作ったKeigo Tanakaくんが、「pink moon」のマスタリング協力してくれたんだよね。

SAORI KANDA : そうそう! KeigoくんはMVの舞台となっている与論島で一緒に月の光を浴びて月酔祭を作った仲間で。Keigoくんがフィールドレコーディングしてくれた与論島の天国みたいに美しい海の波音もMVにミックスしたい! そんな私のアイデアもHATAさんは全部面白がって受け止めてくれて。これまで経験から、お互いのイメージを交わし合う感覚がだいぶ育まれていて、とてもやり易くひたすら楽しかった!

CD HATA : 完全に遠隔作業だったもんな〜!

SAORI KANDA : 感覚を分かち合うための詩や写真などの素材をHATAさんにパスして、それを感じたHATAさんがトラックを書き下ろしてくれて、それに自分のポエトリーと唄を乗せて宅録して、踊り歌い描く出演&映像監督&編集までやりきったMVだったから思い入れかなり強い作品。絵描きがMVを出す!? と驚く反応もあれば、より純度高く伝わった! という反響もあり面白かった! ジャンルの境界を軽やかに超えたアクションとして、かなりやりがいありました(笑)。



SAORI KANDA : それこそ色々な事をやってきたHATAさんは、境界を超えまくってますね(笑)。

CD HATA:かもね(笑)。ただ、まずそもそも境界って意味で考えると、色々な所にあって、さっき話した、バンドシーンとDJシーンもそうだし、オーガニックなものが好きな人とテクノロジー的なものが好きな人とも、相入れない境界線みたいなものがあるのかもしれないし、それこそ、黒人と白人とかね。おれらが感覚的には解らない根深い事ってあると思うし、派閥とか村社会もあるし、おれ自身はそういうのを関係なくぴょんぴょん行き来して来たんだけど、もしかしたら境界線っていうのも在っていいのかなとも思うんだよね。例えば、伝統的なものが好きな人達と革新的なものが好きな人達にも境界線ってあると思うんだけど、純粋な伝統ってやっぱり純血じゃないと成立しない部分もあると思うし、となるとそれって革新的なものを排除しないと成立しないわけで、そこに境界線を作る必要もあるとも思うんだよね。おれ自身も音楽をやっているわけだけど、同じ音楽でもミュージカルだったり、クラシックのコンサートに頻繁に行くかっていうと、そうではないしね。それも境界線っていえば境界線なのかもしれなくて、ただそこに何かお互いのリスペクト的なものであったり、受け入れあう何かがあるといいんだろうなとは思う。

SAORI KANDA:お互いへのリスペクトが何より大切だね! 私もほんとそう思います。己の魂の悦びに素直なのが一番だからね! 風の時代を迎えて、個人の時代にますます入ってゆくわけだし。所属している団体やコミュニティありきでは無く、まず一個人一人一人の悦びがより素直に色濃く立ち上がってこそだと私は思うな。軽やかに、その時々の感覚の元に、個性と個性が繋がったり離れたり。それが本当のセッション、調和だと思うし。真の光のシェアって悦びのシェアって事だと思う。心の中の扉をひらいて、自分の中にある光の部分、素直なエクスタシーに繋がること。好き! って感じる感覚を一番大切にして生きていいんだよー! って、そのメッセージを届けることがやりたいなぁ。それぞれの生きる道の最中、Beyond The Boundariesなタイミングを恐れず楽しんで欲しいな。私個人の願いとして、現代アートシーン、パーティーシーン、CM撮影とか企業コラボ、どんなジャンルのシーンでも、人のエネルギーが集まる場でこそ光のシェアをやり続けて生きたい。それが最終的に宇宙を良くするって本能で感じてるから。人と人が出逢い、交わるその瞬間が好き! 煌めいて美しくて大好き。そこで産まれる表現をやりたいだけ。そういう感覚をぱっと分かち合えるからHATAさんとの表現はめちゃくちゃ楽しいし、いつも魂が悦んでるよ!

CD HATA:そうそう、ホントそれそれ! KANDAさんは、これからこんなこと挑戦したいとかはあるの?

SAORI KANDA:Ableton liveで曲作れるようになりたい! 自作の曲だけで踊絵師としての舞台を表現できるようにいずれなりたいです。HATA先生、よろしくお願いします(笑)。

CD HATA:やってこう! やってこう! Ableton Meetup Tokyoも音楽を作っている人達とパーティーをしている人達に境界線というか距離感を感じてて、パーティー感覚で音楽制作を楽しむっていうのをテーマにしてるんだよね。

SAORI KANDA:Ableton Meetup Tokyoでsound & visualのArt performance届けられたら本望かも(笑)。HATAさんは、今現在感じている可能性とか、今後やりたい事はありますか?

CD HATA:インビジってクリエイティブチームにも所属する事になったんだけど、そこは、"音"という見えないメッセージと、"アイディア"という見えないデザインを見える様にしていく事を目標に活動する作家集団なんだけど、そこでも面白いことをやっていきたいな。今度インビジの20周年の企画で「soundabout」という、音やサウンドデザインに関してのPodcast企画がはじまります。ここでおれもしゃべったりしてるんでチェックよろしくです。



SAORI KANDA : インビジチームのクリエイション、かなり気になります! 今回の舞台制作にもスタジオ協力してくれて大感謝でした! あ、私は最近テントサウナを買いまして(笑)。テントサウナのもたらす身体感覚、精神感覚と連動したART Partyを創りあげたいと思っています。それもHATAさん一緒に何かやりましょー! 

CD HATA:是非是非やろうやろうー!

映像、音楽、絵画、文学、舞踊、ファッション、建築、精神世界など様々なシーンを融合させて表現してゆく2人の今後の活動に乞うご期待ください。

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