詐欺被害金4千万円をフィリピンへ運搬、JPドラゴン幹部の56歳男を逮捕

大阪府警本部＝大阪市中央区

特殊詐欺でだまし取った金を受け取ったとして、大阪府警は25日、組織犯罪処罰法違反（犯罪収益収受）の疑いで、フィリピンで活動する暴力団系の日本人集団「JPドラゴン」幹部、鹿児嶋孝之容疑者（56）＝福岡県新宮町湊坂＝を逮捕したと発表した。

逮捕容疑は令和4年7月10日、特殊詐欺で得た犯罪収益と知りながら、東京都内のラーメン店で現金約4100万円を受け取ったとしている。

府警によると、鹿児嶋容疑者は警察官をかたりキャッシュカードをだまし取る特殊詐欺事件の被害金を回収。同年7月11日、約7千万円を持って成田空港からフィリピンへ出国していた。

別の容疑者の供述などから、国内で回収した犯罪収益を、フィリピンにあるJPドラゴンの拠点へ運ぶ現金運搬役だったとみられる。

鹿児嶋容疑者は別の特殊詐欺事件に関与したとして、福岡県警に窃盗などの疑いで計5回逮捕されていた。JPドラゴンは、フィリピンを拠点に特殊詐欺や強盗を繰り返した「ルフィ」と名乗る指示役らのグループと接点があるとみられる。