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「町政の信頼損なった」業者に非公表の見積額を漏洩、奈良・前三郷町長に有罪判決

産経ニュース / 2024年9月27日 11時13分

奈良県三郷町役場を家宅捜索し、押収物を運び出す大阪地検の係官=昨年10月

奈良県三郷町発注の町立保育園建て替え事業を巡り、町内業者に非公表の見積額を漏らしたとして、官製談合防止法違反罪に問われた前町長、森宏範被告(65)の判決公判が27日、大阪地裁で開かれ、御山真理子裁判長は「町政に対する信頼を損なった」として懲役1年6月、執行猶予3年(求刑懲役1年6月)を言い渡した。

判決理由で御山裁判長は「約5年前から町発注の予定工事に関する工事内容や金額規模などの非公表情報を教えていた」と指摘し、「首長として法を順守する義務を負っており、厳しい非難を免れない。結果的に業者が落札できなかったことを考慮しても悪質」と指弾した。

判決によると、森被告は令和2年に行われた町立保育園建て替え事業の一般競争入札に先立ち、町内の建設会社側に価格を漏らし、入札の公正を害した。ほかに、町幹部ら3人が同法違反罪で起訴され、公判中。

森被告は平成22年に町長に初当選。大阪地検特捜部に起訴されたことを受けて辞職を表明し、1月に失職した。

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