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白血病の競泳・池江璃花子選手が「完全寛解」を報告 正常な機能回復「今後は自分と闘う」

産経ニュース / 2024年9月25日 19時30分

パリ五輪に出場した池江璃花子選手=ラデファンス・アリーナ(沢野貴信撮影)

競泳女子の池江璃花子選手(24)が25日、自身のインスタグラムを更新。白血病治療のため造血幹細胞移植を行ってから同日で5年が経過し、完全寛解を迎えたことを報告した。

池江選手は平成31年2月に体調を崩し、急性リンパ性白血病と診断された。同月に緊急入院し、化学療法による治療中に合併症が起きたため、造血幹細胞移植を受けた上で、10カ月後の令和元年12月に退院した。当時、所属先は、「寛解状態を維持し体調も安定したため退院することができた」と説明した。

国立がん研究センターなどによると、「寛解」は一般的に、病状が治まって安定した状態を指す。さらに「完全寛解」は、症状や、検査での異常が見られなくなり、正常な機能が回復した状態を意味する。

池江選手の急性リンパ性白血病における完全寛解は、骨髄中の白血病細胞の割合が5%以下になった状態とされる。「治癒」と表現しないのは、完全寛解になっても体内には、計算上、10億個以下の白血病細胞が残存しているため。完全寛解の状態が5年ほど続くと、その後に再発することは稀だといわれており、この状態に至ると「根治」と呼ばれる。

池江選手は退院後、驚異的な回復を見せ、約1年半後に開催された東京五輪にリレー種目で出場。今夏のパリ五輪では個人種目も泳ぎ、100メートルバタフライで準決勝まで進んだ。

「逃げる選択肢はない」

池江選手はこの日、インスタグラムに、入院時とみられる自身の写真とともに、「移植後5年が経ち、本日完全寛解を迎えました!」と報告。「退院してからの生活は想像以上に大変で、退院後も別の大きな病気をしたり、精神的にも苦しかった時期もありました。今でもとても長い5年間だったなと感じています」などと闘病生活を振り返った。

その上で、「そんな5年間の中で2回のオリンピックを経験できたことは非常に嬉しく思います。競技では、泳げるようになった幸せと、泳げるようになったことで感じる苦しさと、虚しさと、悔しさ。私の中には逃げるという選択肢はないので、これからもそんな自分と闘いながら全力で競技と向き合いたいと思います」などと決意をつづった。

最後は「家族、先生、看護師さん、どんな時でもそばにいてくれて、いてくれた仲間たち、そしていつも応援してくださる皆様、改めて本当にありがとうございます」と締めくくった。ハッシュタグには「急性リンパ性白血病」「完全寛解」「9月25日」と添えた。

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