西山朋佳白玲が2連覇へ先勝 福間香奈女流五冠を下す ヒューリック杯白玲戦第1局

ヒューリック杯第4期白玲戦第1局で勝利し、感想戦を行う西山朋佳白玲（左）。右は挑戦者の福間香奈女流五冠＝31日夜、東京都港区の「グランドニッコー東京　台場」

将棋の西山朋佳白玲（29）＝女王・女流王将＝に福間（旧姓・里見）香奈女流五冠（32）＝清麗・女流王座・女流名人・女流王位・倉敷藤花＝が挑戦する女流タイトル戦「ヒューリック杯第4期白玲戦七番勝負」（ヒューリック主催）の第1局が31日、東京都港区の「グランドニッコー東京　台場」で指され、後手の西山白玲が152手で勝ち、2連覇に向けて白星発進した。

第2局は9月14日、鹿児島県指宿市で行われる。

開幕局のため、タイトル戦のヒューリック杯棋聖戦を特別協賛しているヒューリックの西浦三郎会長が振り駒を行い、福間女流五冠が先手に決まった。

定刻の午前9時、対局開始。福間女流五冠が中飛車に構えると、西山白玲は向かい飛車を採用し、戦型は相振り飛車となった。終盤、両者ともに1分将棋となり、一進一退の攻防が続いた。しかし、最後は西山白玲が抜け出し、寄せ切った。

白玲奪還で女流六冠復帰を目指す福間女流五冠は、苦しいスタートとなった。

終局後、西山白玲は「速度計算とか、2筋の応酬で誤った局面があった。（第2局は）できる限りの準備をして挑めたら」、福間女流五冠は「指しやすい局面もあったと思うが、しっかり読み切れないまま指してしまったのが反省点」と、それぞれ話した。

今シリーズは、妊娠している福間女流五冠の体調を考慮し、特例としてテーブル・椅子での対局と和服非着用が認められた。