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皇室も利用の畝傍駅 奈良・橿原市、駅舎保存し民間活用へ方針転換 事業者を募集

産経ニュース / 2024年8月22日 19時24分

JR畝傍駅で開かれた音楽イベントは若者たちでにぎわった=5月6日、奈良県橿原市

昭和15年の皇紀2600年に合わせて建設され皇室も利用されたJR畝傍(うねび)駅(奈良県橿原市)について市は22日、JR西日本が建て替えを検討していた駅舎を保存し、民間事業者から活用案を募集すると発表した。市は「現在の姿で後世に残し、持続可能な形で活用したい」とし、令和10年ごろの事業化を目指す。

社寺風建築の畝傍駅はかつて皇室が神武天皇陵を参拝する際に乗降し、昭和34年には当時の皇太子ご夫妻(現・上皇ご夫妻)が結婚報告で利用された。駅舎に設けられた休息用の貴賓室は、今も当時の状態で残されている。

ただし、JR西は乗降客の減少やコスト削減を理由に各地の駅舎のコンパクト化を進め、同駅も対象としたが、歴史的に由緒あることから平成29年に駅舎の無償譲渡を市に提案した。

市は、耐震改修費などに2億円以上が必要で維持管理費もかかり、新型コロナウイルス下で民間活用のめども立たないと判断し、令和3年12月に無償譲渡の受け入れを断念。貴賓室を含めた保存は困難とし、雰囲気を再現したスペースの設置などをJR西と協議してきた。

しかし亀田忠彦市長は今年2月の定例会見で「無償譲渡を断念した当時はコロナ下で民間参入も難しかったが、状況は変わってきた。建国の地を象徴するもので何としても残したい」と表明。4月中旬にJR西に無償譲渡の再検討を要請し、承諾を得たことから駅周辺も含めた活用案を募集することになった。

民間事業者の募集は今月23日から10月11日まで市のホームページなどで実施し、まちづくりにつながる具体的なアイデアを募り、年内に事業者を選定。飲食スペースなども想定され、設計や工事期間を考慮して早ければ令和10年ごろの開業を目指すという。

駅舎は現在も、地域住民らが春や秋に音楽イベントを開催し貴賓室も公開しており、にぎわいの拠点として期待されている。

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