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〝ラーメン日本一〟奪還プロジェクト始動 官民の知恵で1万杯の売り上げ目指す 新潟

産経ニュース / 2024年9月24日 8時0分

新潟市内の店で提供しているラーメンを模したカプセルトイ(本田賢一撮影)

外食時のラーメン支出額で、日本一の座を山形市と激しく争う新潟市。昨年まで2年連続で2位に甘んじている同市では、官民がそれぞれ新潟のラーメンを盛り上げるプロジェクトを展開している。日本一奪還のカギは「8月以降の売り上げで、山形市に差を付けられないこと」とみており、ニンニクと激辛唐辛子を使ったラーメンで捲土(けんど)重来を期す。

総務省の家計調査によると、外食時のラーメンへの世帯(2人以上)支出額で新潟市は令和3年に山形市を抜き1位に輝いた。しかし翌4年以降、山形市が官民一体となって奪還活動を展開した結果、新潟市は首位から陥落し、2年連続で2位に甘んじている。

夏場以降がカギ

日本一を奪還すべく、新潟市を中心に3市のラーメン店15店は9月から、需要喚起プロジェクトをスタートさせた。第1弾として、水やジュースを飲むと臭みが消えるというガーリックオイルを使った独自のラーメンを、参加全店が10月末まで提供する。

第2弾は、同市内の唐辛子専門店が製造した激辛唐辛子「鬼殺し」を使った独自の激辛ラーメンを提供。期間は11月1日から年末までを想定している。

プロジェクトを企画した三上正行さん(46)は「新潟市は8月以降の売り上げで山形市に大きく差を付けられている」と指摘。暑さが残る9月から10月にかけてニンニク風味のラーメンを出し、寒くなる11月以降は激辛唐辛子を使ったラーメンで需要を喚起したい考えだ。

プロジェクト全体で1万杯の売り上げを目指す。

今年は1位を

新潟市東区のラーメン店「メガ豚パンチ」も、プロジェクト参加店の一つで、ガーリックオイルが入った「冷やし中華」(1200円)を提供している。口に含んだ瞬間、ガーリックの風味が広がり、余韻を残しながら消えていく。古山さらら店長(26)は「ニンニクの効いた冷たい麺で暑さを乗り切って」とアピールする。

麻婆麺が大人気の同区の「麵屋Aishin河渡本店」は、「鬼ガーリックのキラー麻婆麺」(1380円)を提供。スパイスカレーをベースに、ガーリックオイル、ローストしたニンニク、チーズを添えた斬新な麻婆麺だ。笠原義貴店長(38)は「ラーメン消費を盛り上げ、全国1位を奪還する企画なので、普段やらないことに挑戦した」と明かす。

初のラーメン事業

新潟市は、市内のラーメン店70店を紹介するガイドブックを5万部作成し、7月下旬から市内の観光施設などに配置している。さらに、市内の店で提供されているラーメンのカプセルトイ(全10種類、当たりにはラーメン店で使える1千円分の食事券入り)を、1個300円で販売するなどしている。

これらの事業費の総額は約1400万円。中原八一市長によると、「市がラーメンに特化した事業に予算を計上するのは初めて」という。

市の幹部は「ラーメンへの支出額で山形市と競り合って注目してもらっているので、ガイドブックやカプセルトイなどで交流人口の拡大につなげていきたい」と狙いを明かしたうえで、「一度1位になると味を占めてしまう。もう一度1位にとの思いはある」と本音を漏らした。

官民がそれぞれ取り組む日本一奪還プロジェクト。令和6年のラーメンの年間世帯支出額は来年2月ごろに発表予定だ。(本田賢一)

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