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J1残留争いの柏に襲った悲劇 5試合連続で後半追加タイム被弾、井原監督「経験ない」

産経ニュース / 2024年12月7日 11時0分

サッカーのJ1で残留を目指す柏が、後半追加タイムで「悲劇」に見舞われ続けている。11月30日の神戸戦までに、5試合連続で後半追加タイムに失点。全試合で勝ち点を取りこぼし、12月4日に今季限りでの退任が発表された柏の井原正巳監督は「私の人生でも経験がない」と頭を抱える。8日の最終節には敗れても残留濃厚の優位な立場で臨むが、クラブ関係者やサポーターは試合終了まで気を抜けなさそうだ。

取りこぼした勝ち点8

柏にとっては、残留確定目前に潜んでいた「落とし穴」だった。

1-0とリードして迎えた神戸戦の後半終了間際、ペナルティーエリア内でジエゴが反則を取られて痛恨のPKを与える。チームカラーの黄色に染まったホームのスタンドから上がった悲鳴は、後半追加タイムに突入してから神戸のエース大迫勇也が外して一転、大歓声へと変わった。

それでも嫌な流れは止められなかった。ジエゴを退場で失って防戦一方となりながら迎えた試合終了間際にCKを与え、混戦から武藤嘉紀に押し込まれる。静まり返ったスタジアムはオフサイド判定で息を吹き返したものの、ビデオ・アシスタント・レフェリー(VAR)で検証した末にゴールは認められた。後半追加タイムに入って10分後のことだった。

後半追加タイムでの悲劇の連鎖が始まったのは、10月19日の町田戦だ。

1-0の後半追加タイム5分にPK、23日の浦和戦は0-0だった後半追加タイム10分にPKで失点。11月3日の福岡戦は1-1の後半追加タイム2分、9日の新潟戦は1-0の後半追加タイム4分にゴールを許した。全5試合で勝ち点を取りこぼして失ったのは計8。勝ち点8を積み上げていれば、とっくに残留を決めていたはずだった。

連覇へ近付く神戸を相手に前半は互角以上の戦いをみせており、主将の古賀太陽は「結果的には同じことの繰り返しになってしまった。まだまだ足りない部分が多い」とがっくり。先制点を奪った木下康介も「最後の試合運びがずっとよくない。試合を締めるところを学ばないといけない」と肩を落とした。

残留争いは最終節へ

柏は昨季に続き、最終節まで残留を争うことになった。勝ち点41の16位で降格圏となる18位の磐田には勝ち点3差をつけ、8日の最終節はすでに降格が決まっている札幌に引き分け以上で残留が決まる。磐田とは得失点差も7と水をあけている。札幌に敗れてもよほどのことがない限り、逆転は考えにくい状況にあるのは救いだ。

ただ、サッカーでは何が起きてもおかしくない。証明しているのは皮肉にも柏自身だ。7~8月のパリ五輪代表で、9月に始まったワールドカップ(W杯)アジア最終予選の日本代表にも招集された細谷真大や関根大輝、Jリーグ有数のアタッカーであるマテウスサビオら能力の高い選手を擁するだけに、つたない試合運びはもどかしい。

30年をこえるJリーグの歴史の中でも、極めて異例ともいえる悲劇の連鎖に追い打ちをかけるように、井原監督の退任も決定した。6試合ぶりの勝利で悲劇を断ち切り、新指揮官を迎える来季以降の巻き返しにつなげたい。(奥山次郎)

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