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スリランカ大統領選、左派野党党首が当選 親中傾斜か、現職らを破る

産経ニュース / 2024年9月23日 0時12分

【コロンボ=岩田智雄】インド洋の島国、スリランカで21日に投票された大統領選挙は22日、左派連合・国民人民勢力(NPP)を率いる野党・人民解放戦線(JVP)のディサナヤカ党首(55)が現職のウィクラマシンハ大統領(75)らを破って当選した。スリランカの選挙管理委員会が発表した。

経済危機への対応策が争点だったが、スリランカを支援する国際通貨基金(IMF)や債権国との今後の関係が注目される。

ウィクラマシンハ氏は、IMFや中国、日本など債権国との合意で経済再建を進めたが、増税など痛みを伴う改革や政治の汚職疑惑が国民の反発を招き、落選した。

ディサナヤカ氏は、改革を見直すため、IMFとの再交渉を掲げる。ただ、NPPは国会(一院制、225議席)に3議席しか持たない。地元メディアによると、同氏は当選を受け、早期に解散総選挙に打って出ることを改めて表明した。

JVPは、マルクス・レーニン主義を掲げ、1970~80年代に武装闘争を展開した歴史がある。現在は穏健化しているとはいえ、国政指導者としての経験がないディサナヤカ氏が国際社会とどう関係を築くのか見通せない。隣国インドでは対中傾斜への警戒感がくすぶる。

スリランカは、巨額債務で2022年にデフォルト(債務不履行)に陥り、中国に南部ハンバントタ港の運営権を引き渡したのは「債務(さいむ)の罠」の典型とされる。

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