【第30期女流名人戦】本戦2回戦第1局(上)小西ペースが一転ピンチに

産経ニュース / 2018年1月14日 9時12分

小西和子八段

 黒 四 段 井澤 秋乃

 白 八 段 小西 和子

 【1〜121】持ち時間各3時間

 先番(黒)6目半コミ出し

 小西和子八段(45)は1回戦で、向井千瑛(ちあき)五段(30)を下して2回戦に進出してきた。得意の「地にからい碁」で相手の攻めをいなしての勝利に、自信を深めたことだろう。

 本局(昨年10月26日)は小西八段の本拠である関西棋院(大阪市中央区)で打たれたが、井澤秋乃四段(39)も出身はお隣の奈良県だ。平成10年に入段したときは日本棋院関西総本部所属で、高梨聖健八段(46)との結婚に伴い23年、東京本院に移籍した。

 「井澤さんは対局以外にテレビ解説の聞き手でも人気があります。また、若手のための棋戦創設をバックアップするなど、全国を飛び回って棋界を支えています」と高段棋士は評価する。

 先番の井澤四段は流行の星と小目から大ゲイマジマリを採用。一方の小西八段は右辺に白6とワリウチし、ゆっくりした展開を目指した。右上で三々に入ったのも、小西八段の棋風に忠実な打ち回し。白32まで二線を3本はってつらいようにも感じるが、白34と構えれば黒の厚みは働きにくいとみている。右下白40の打ち込みは好点。このあたり、控室にいた関西棋院の先輩棋士から「こにたん」の愛称で応援されている小西八段ペースに思われた。

 「白42は右下黒からのワタリを拒否した手ですがやや重い感じで、Aのトビが普通と思います。黒も45ツケではBにじっとノビ、白Cなら黒から48にボウシくらいで黒が打てそうです」と解説するのは今村俊也九段。続けて「本譜は白にうまくはぐらかされた感じで、白72の時点ではコミガカリの形勢でしょう」と見立てた。

 差を詰めるべく、黒は73から左上で動いた。井澤四段の気合に押されたのか、左辺白78サガリが地として小さかった。この手に代え参考図、白1と中央を補強しておけば白十分。この一着で黒a、白b、黒cのデギリの筋を防いでいるし、白からは後に白イ、黒ロ、白ハとして中央をふっくらさせる順も生じ、本譜よりはまさったようだ。

 この手を境に井澤四段が反撃に転じる。白118では平凡に119に打っていれば、まだ白がよかった。実戦は黒121とされ、中央左の白一団の眼形が不安で流れが変わった。小西八段はピンチをどうしのぐか。(古作登)

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