老境ヌードと古木の美 バルバラ・ルイージさん写真展 「年を取った人々の肌からは、たくさんのストーリー」

産経ニュース / 2018年2月15日 9時32分

細江英公さんを撮影した作品を手にするバルバラ・ルイージさん

 老いることの美しさ-。イタリア人写真家、バルバラ・ルイージさんの写真展「Akt.Ageless beauty(エイジレス ビューティー)」が、東京・日本橋小伝馬町のギャラリー「ルーニィ・247ファインアーツ」で開かれている。樹齢1000年を超えたオリーブの木々と、老境に入った人々のヌードを主題にした白黒作品は強い印象を残す。

 「1000年以上生きているオリーブがしっかりと実をつけている。同じように老境にあっても中身が若々しい人はたくさんいる。年を取った人々の肌からは、たくさんのストーリーが読み取れます」

 ヌードや夜景を主な被写体にしてきたルイージさんが80歳以上の人々を撮り始めたのは約2年前から。展示では、奇妙にねじれていたり節くれ立っていたりするオリーブの老木と、年齢を重ねた人々のヌードが並べられている。生命の尊厳を感じさせると同時に、そのはかなさも伝えてくる美的な作品群だ。

 見どころの一つは会場中央のテーブルに展示された作品。ルイージさんが若い頃から強い影響を受けてきた日本の師匠で、写真家の細江英公さん(84)のヌードだ。「撮らせてほしいというと、すぐにシャツを脱いでくれました」。ノリノリでボクシングの構えを取るなど、師弟の親密さがうかがえる。

 その中に細江さんが写真を抱えて写った1枚がある。自身の作品ではなく、「近代写真の父」ジャン=ウジェーヌ・アジェを、彼のアシスタントだったベレニス・アボットが撮影したポートレートだ。細江さんが即興で思いついたというが、師弟関係が多層化された作品となった。(篠原知存)

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 25日まで、月曜休。入場無料。問い合わせは(電)03・6661・2276。

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