シャンシャン 12日に1歳 中国返還協定は「生後24カ月」 上野にはいつまで?

産経ニュース / 2018年6月8日 22時22分

 上野動物園(東京都台東区)のジャイアントパンダの子供、シャンシャン(香香、雌)は12日が1歳の誕生日。同園はパンダ舎を移設・拡充し平成32年3月に完成させるが、シャンシャン不在でオープンする可能性がある。都が中国側と結ぶ「子供は生後24カ月で中国に返還する」との協定を来年6月に迎えるからだ。“ドル箱”のシャンシャンはいつまで同園にいるのか、都の担当者は気をもんでいる。

 世界の絶滅危惧種リスト(レッドリスト)で「絶滅危惧2」に分類されているジャイアントパンダ。シャンシャンの両親で雄のリーリー(力力、12歳)と雌のシンシン(真真、12歳)は、「繁殖の学術研究」という目的で23年2月に中国から来日した。2頭の借り受け期限は33年2月までの10年間で、都は年間95万ドル(約1億400万円)を中国側に支払っている。

 シャンシャンには支払いが発生しない一方、日本国内で生まれた子供についても中国に保有権があり、「生後24カ月で中国に返還する」という協定がある。このため、早ければ来年6月にシャンシャンが返還される。

 実際の返還時期などは今後、両者で詰めるが、都によると交渉をいつ始めるかなど、詳細は未定。パンダの繁殖研究が有名なレジャー施設「アドベンチャーワールド」(和歌山県白浜町)では、6年以降に生まれた子供15頭のうち、11頭が中国に返還された。最短、2歳半程度で返還され、そのほかは時期はまちまちだ。都は「交渉次第で返還時期を遅らせることが可能かもしれない」と期待を込める。

 同園は現在、総工費約22億円かけて園内でパンダ舎を移築する予定。32年3月の完成で、現在の約1・7倍となる約2千平方メートルまで拡充される。ジャイアントパンダの故郷の中国・四川省をイメージした造りで、都は「自然に近い形で見てもらえる」としているが、協定が厳格に履行されれば、シャンシャン不在の寂しいオープンとなる。

 シャンシャン効果で、同園の入園者数は29年度、6年ぶりに400万人を超えた。待望の赤ちゃんだったこともあり、都の担当者は「少しでも長く上野にとどまってほしい」と望む。一方、「同年齢のパンダがたくさんいる中国で育つ方が、シャンシャンのために良い環境」との意見もあり、悩みは深まる。

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