「新潮45」休刊問題 「お騒がせしました」新潮社社長が陳謝

産経ニュース / 2018年10月12日 19時52分

小林秀雄賞・新潮ドキュメント賞の贈呈式で、「新潮45」休刊問題について陳謝した新潮社の佐藤隆信社長=12日、東京都内のホテル(磨井慎吾撮影)

 新潮社の佐藤隆信社長は12日、東京都内で開かれた第17回小林秀雄賞・新潮ドキュメント賞(新潮文芸振興会主催)の贈呈式で、性的少数者(LGBT)をめぐる表現で批判を受けた同社の月刊誌「新潮45」の休刊問題について「お騒がせしました」と述べた。佐藤社長が公の場で休刊問題に触れたのは初めて。

 佐藤社長は贈呈式に先立つあいさつで「『新潮45』は新潮ドキュメント賞の発表誌でもあったが休刊となった。執筆者の方には原稿料をお支払いするチャンスが減ってしまい、申し訳なく思う」とし、「新潮社はこれからもタブーなくしっかりとした言論活動をしていく」と述べた。

 また、新潮ドキュメント賞選考委員でジャーナリストの櫻井よしこさんは同賞祝辞で休刊問題に触れ「(休刊号となった)『新潮45』10月号は、ゲイであることを公表した人も(寄稿者に)2人いて、素晴らしい出来だった。議論の場を作ったときに休刊となり、残念に思う。その結果、タブーも生まれるだろう」とした上で、新潮社の看板に「ヘイト本」と落書きされた事件などを挙げ、「言論に対してなぜ言論で返さないのか」と批判した。

 「新潮45」は8月号でLGBT支援を疑問視する杉田水脈(みお)衆院議員の寄稿を掲載。批判が相次いだため、9月18日発売の10月号の特集で「そんなにおかしいか『杉田水脈』論文」と題し、評論家ら7人の寄稿を掲載した。その後同社はこの特集について「あまりに常識を逸脱した偏見と認識不足に満ちた表現が見受けられた」とする佐藤社長の談話を発表し、25日に同誌の休刊を決定した。

 小林秀雄賞は南直哉(じきさい)さんの「超越と実存 『無常』をめぐる仏教史」(新潮社)に、新潮ドキュメント賞は古川勝久さんの「北朝鮮 核の資金源 『国連捜査』秘録」(同)に贈られた。

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