小田原厚木道路開通40周年 増える利用 老朽化課題も

産経ニュース / 2019年9月11日 21時2分

たくさんの車両が行き交う小田原厚木道路=神奈川県平塚市

 神奈川県南部を東西に走る有料道路「小田原厚木道路」の全線開通40周年を記念して、中日本高速道路(ネクスコ中日本)は8月、平塚パーキングエリア(PA)で、吹奏楽演奏などのイベントを開催。PAを利用する家族連れや行楽客が立ち寄り、にぎわいをみせた。同道路は多くの人に利用される一方で、老朽化による維持・管理面の課題も指摘されており、関係者は安全性とサービスの向上に向けて改めて意気込みをみせている。

 同社小田原保全・サービスセンターの吉田陽子所長はイベントの中で、来場者らに「利用台数は延べ10億台となった。皆さまに感謝をお伝えしたい」と40周年の喜びを述べ、利用環境整備のため、昨年から大規模な改修工事に取り組み始めたことなどを紹介した。

 ■経済効果3兆円

 会場では同県平塚市立金旭中学校吹奏楽部の生徒らが楽曲を演奏。同道路の整備効果などを紹介するパネルには、来場者の多くが興味深く見入っていた。平塚市の主婦、坂田恵美さん(45)は「東京都内に遊びに行くときや山梨方面に里帰りするときにいつも利用している道。時間が短縮できるので、とてもありがたい」と笑顔をみせた。

 同道路は厚木市、伊勢原市、平塚市、大磯町、二宮町、小田原市を結ぶ計約31・7キロメートルの幹線道路だ。昭和44年に2車線で暫定開通し、54年に4車線で全線開通した。

 暫定開通当初の利用台数は年約600万台。10年後の全線開通時は約1300万台で、以後も右肩上がりに増加。平成3年に2500万台に到達して以後、横ばいで推移し、30年は約2600万台、1日当たり7万台超が利用した。

 同社などの推計によると、暫定開通から現在までの経済波及効果は累計約3・0兆円。開通により、都内から箱根町までの所要時間が約53分となり、それまでより約28分、短縮されたという。

 ■欠かせない改修

 また、箱根方面だけでなく、伊豆半島方面へのアクセスも向上。伊東温泉の観光統計によると、開通前の昭和43年の同温泉の来訪客数は419万人だったのが、平成30年には656万人に増加した。

 一方、全線開通から40年が過ぎ、ひび割れや漏水など、老朽化が課題となっている側面もある。放置すると、道路機能や耐用年数の低下、安全性への懸念を招くため、改修工事が欠かせなくなっている。

 同道路では、30年5~7月に小田原東インターチェンジ(IC)~荻窪IC(小田原市荻窪)間の川端高架橋で、今年も5~7月に平塚本線料金所~大磯IC間の観音寺高架橋など複数カ所で床の取り換えを行っている。

 同社は5年に1回の頻度で、橋やトンネルなどの目視点検も実施。構造物が通行人に落下する恐れのある場所などは近接目視に加え、打音によって点検しているという。

 同社担当者は「今後も安心、安全、快適に利用してもらえるよう、改修工事をしっかりと進めていきたい」と語った。

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