ノーベル化学賞 吉野氏が博士学位取得の大阪大関係者も喜びの声

産経ニュース / 2019年10月9日 23時17分

吉野彰氏のノーベル化学賞受賞決定を受け、記者会見に臨む大阪大大学院の(左から)桑畑進教授、尾崎雅則教授=9日午後、大阪府吹田市の大阪大吹田キャンパス(恵守乾撮影)

 旭化成名誉フェローの吉野彰さん(71)がノーベル化学賞に決まり、吉野さんが工学博士の学位を取得した大阪大の関係者からも喜びの声が上がった。

 「人の役に立つものを作り出す、という工学のお手本のような偉業をなされた人。受賞は本当にうれしい」。受賞決定の知らせを受け、阪大吹田キャンパス(大阪府吹田市)で9日夜、取材に応じた同大大学院工学研究科の尾崎雅則教授は、感慨深げな表情で功績をたたえた。

 吉野さんは平成17年に阪大で工学博士の学位を取得し、尾崎教授は博士学位論文の審査メンバーの一人として関わった。「当時から素晴らしい業績をお持ちだったが、とても腰が低くて柔らかい人柄の人」と振り返る。

 吉野さんの論文テーマは「リチウムイオン二次電池と高出力型蓄電デバイスに関する研究」。尾崎教授は「企業の方が論文を書かれるとデータを貼るだけという人も多いが、大変丁寧にまとめられているなという印象を持った」とし、「心の中ではいつか(ノーベル賞を)とられるんだろうなと思っていた。少しでも関わらせていただいたのは大変光栄なこと」と話した。

 吉野さんと同じ分野の研究に携わる同大大学院工学研究科の桑畑進教授も取材に応じ、「日本の技術、デバイスが世界に広がった実用的な研究。(受賞は)遅すぎるくらいだ」と語った。

 吉野さんの研究については「電池に関するプロジェクトはたくさんあるが、ベストの組み合わせで電池を作るのは、単純な研究経験だけではなく職人芸に近いところもある」と説明。数年前に吉野さんの講演を聞いたといい、「電池というものへの感覚が鋭い。自分のやってきたことを信じて取り組みを続けてこられ、ああいう研究者になりたいなと感じさせる人だ」と話していた。

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