【米中間選挙】共和党、過半数維持に危機感 トランプ色めぐり党内で路線対立も

産経ニュース / 2018年1月10日 21時4分

 【ワシントン=加納宏幸】トランプ米政権の信任が問われる11月6日の中間選挙に向けた与野党の候補選びが本格化する。与党・共和党が上下両院で過半数を維持できるかはトランプ大統領の選挙後の政権運営はもとより、2020年大統領選での再選戦略に影響するため、ホワイトハウスは態勢作りに乗り出した。

 上院選は定数100の3分の1に当たる34議席(中間選挙と同時実施のミネソタ州補選の1議席を含む)を争う。改選される現有議席は共和8、民主26(同党系の無所属2を含む)。昨年12月のアラバマ州補選で民主党が勝利した結果、現有勢力は共和51、民主49となったため、民主が過半数を得るには改選議席数確保に加えて2議席を上積みする必要がある。

 下院(定数435)の現有議席は共和239、民主193、欠員3。民主党が過半数の218議席を得るには最低でも25議席の上積みが必要となる。

 下院の選挙区が共和党に有利に線引きされているケースが目立つこともあり、民主党が過半数を得るのは簡単ではないが、共和党は上下両院の確保に危機感を強める。低迷するトランプ氏や共和党への支持が上向かないためだ。

 同党のマコネル上院院内総務は米誌ワシントン・エグザミナーに「投票動向調査は良くない。トランプ氏の支持率が高くなってほしい」と述べた。

 米政治専門サイト「リアル・クリア・ポリティクス」の最近の世論調査平均値によると、連邦議会選でどちらの政党に投票するかを問う投票動向調査では民主48・2%に対し、共和36・8%で約11ポイント差だ。トランプ氏の支持率も40%前後の状況が続いている。

 米統計分析サイト「ファイブサーティーエイト」によると、下院で野党が勝利するには投票動向調査で5・5〜8ポイント差が必要だ。

 06年にブッシュ(子)共和党政権下で民主党が過半数を奪った際には10ポイントの差があった。10年に民主党のオバマ政権下に保守系草の根運動「ティーパーティー」(茶会)ブームで共和党が大躍進した際の2・4ポイントに比べても現在の差は大きく、同サイトは「民主党が十分に逆転する可能性がある」と予測する。

 共和党にとって、選挙態勢の構築は急務だ。トランプ氏は先週末、首都ワシントン近郊の大統領山荘キャンプデービッドに共和党指導部を集め、中間選挙に向けた重点政策を練る作戦会議を開いた。トランプ氏は6日、記者団に同党候補を決める予備選の段階から候補を支援する考えを示し、「もっと共和党(議員)を増やさなければならない」と強調した。

 ただ、共和党内では不法移民問題やテロ対策でより「トランプ色」を強めるか、女性や人種的少数派など幅広い層を取り込むかの路線対立が予備選でくすぶりそうだ。ロシアの米大統領選干渉疑惑の捜査や、暴露本で一石が投じられたトランプ氏の資質問題の進展も、ホワイトハウスには気がかり。共和党内の「トランプ人気」を本選での民主党候補との戦いにつなげられるかが課題となる。

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