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豪州、中国企業への港賃借契約見直しへ 安全保障上の懸念高まる

産経ニュース / 2021年5月4日 19時34分

 【シンガポール=森浩】オーストラリア地方政府が中国企業と結んだ北部ダーウィンの商業港の賃借契約について、豪州連邦政府が見直しの検討を始めた。同港には米海軍が寄港することもあり、中国企業が管理することに安全保障上の懸念が上がっていた。対立が深まる豪中関係だが、見直しの内容次第ではさらなる関係の冷え込みは必至だ。

 同港をめぐっては2015年、中国企業「嵐橋集団」が、北部準州(NT)と約5億豪ドル(約420億円)で99年間賃借する契約を結んだ。嵐橋集団トップは中国の国政助言機関、人民政治協商会議(政協)委員を務めた経歴があり、同社は中国政府と深い関係にある。豪州北部で唯一、大型艦が接岸できる軍民共用桟橋も賃借契約の対象で、野党陣営や安全保障の専門家が批判していた。

 豪州紙「シドニー・モーニング・ヘラルド」(3日付)によると、ダットン国防相は、モリソン首相が議長を務める国家安全保障会議から契約見直しについて助言を求められたことを明らかにした。国防省の助言を受けて、モリソン政権が最終的に契約内容について判断する。嵐橋集団に同港の管理権を強制的に売却させることなどが視野に入っているもようだ。

 連邦政府は4月、ダーウィンの軍事訓練施設4カ所の増強を発表している。南太平洋進出を狙う中国を念頭に北部の軍事インフラ整備を進めており、同港から中国の影響力を排除したい考えがある。

 連邦政府は地方政府が結んだ契約や協定についても「国益に反する」と判断した場合は見直しを加える方針を強化している。4月21日には、南東部ビクトリア州が中国と独自に結んだ巨大経済圏構想「一帯一路」に関する協定を破棄することを明らかにした。

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