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モーニングスターの第1四半期決算は2ケタ増収・増益、アセットマネジメント事業が業績けん引

サーチナ / 2021年7月27日 19時8分

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モーニングスターは7月27日、2ケタ増収増益となる2022年3月期第1四半期決算を発表した。連結売上高は19億87百万円(前年同期比10.0%増)、営業利益は5億6百万円(同17.1%増)、当期利益は4億13百万円(同21.1%増)となり、売上高と当期利益は四半期(3カ月)決算としては過去最高になった。(写真は、モーニングスター代表取締役社長の朝倉智也氏)

 モーニングスター<4765>は7月27日、2ケタ増収増益となる2022年3月期第1四半期決算を発表した。連結売上高は19億87百万円(前年同期比10.0%増)、営業利益は5億6百万円(同17.1%増)、当期利益は4億13百万円(同21.1%増)となり、売上高と当期利益は四半期(3カ月)決算としては過去最高になった。同社は、第4四半期に期中の最高益が出る傾向が強いが、今第1四半期決算では前年度第4四半期を上回る収益を記録しており、通期での業績伸長が期待される。同日に決算説明会を開催し、同社代表取締役社長の朝倉智也氏(写真)は、「当第1四半期決算ではアセットマネジメント事業が連結売上高の72%強を占めて成長ドライバーになっているが、本業であるファイナンシャル・サービス事業についても強化を図り、前期まで12期連続の増益と増配を今期も継続したい」と語っていた。

 前年度の第1四半期は、新型コロナまん延による第1回緊急事態宣言が出される中であったこともあり、当期利益は11期ぶりの減益になった。今期は、そこから大幅に回復したが、その業績のけん引役になったのがアセットマネジメント事業だった。100%子会社であるSBIアセットマネジメント・グループ傘下の4つの資産運用会社の中で、地域金融機関向けに私募投信を提供するSBIボンド・インベストメント・マネジメントが39.6%増収、同じくSBI地方創生アセットマネジメントが95.8%増収と大きく伸びた。債券中心に商品組成をしている米Carret Assetは3.5%増収にとどまったものの、公募投信でバンガードと組んだ低コストインデックスファンド「SBI・Vシリーズ」が好調なSBIアセットマネジメントも21.3%増収と揃って好調だった。グループ傘下運用会社合計の運用資産残高は21年6月末時点で3兆1022億円と20年6月末比56.4%増になった。

 朝倉氏は、アセットマネジメント事業の成長について「地域銀行の間で有価証券運用収益の重要性が一段と高まっている。21年6月末現在で地域銀行100行の日銀当座預金残高は合計で97.1兆円と16年3月末比約4倍に膨れ上がっている。貸出を大きく増やしにくい中で、地域銀行の決算では既に貸出金利回りを有価証券利回りが上回る状況になっており、これから一段と有価証券運用を本業に位置付けて強化しようという動きが出てくる」と見通していた。実際に、地域金融機関を中心とした機関投資家から運用を受託しているSBIボンドとSBI地方創生の合計運用残高は21年6月末時点で1兆9847億円と20年6月末比58%増と膨らみ、7月23日現在では2兆370億円と2兆円を突破している。同社グループでは、運用商品の提供にとどまらず、モーニングスターのデータベースを用いたポートフォリオ分析やリバランスの提案、リスク管理ツールの提供や人材の育成まで有価証券運用のトータルソリューションを提供し、2024年3月末には地域金融機関からの預かり資産を5兆円突破をめざしている。

 さらに、アセットマネジメント事業においては、確定拠出年金向けの「投資助言サービス」と「ロボアドバイザーの開発」を進め、一段の成長をめざすとした。当面は、「企業型確定拠出年金の加入者750万人が十分なサポートを受けられていない状況にあり、この7月末から提供開始する資産管理&投資助言アプリ『らくらく資産づくり』によって、確定拠出年金の運用のみならず、既存の金融資産を含めたトータルアドバイスを行って、資産形成をサポートしていきたい」とした。対面ラップサービスとオンラインロボアドバイザーの機能を兼ね備えた「ロボアドバイザー」は来年度のリリースに向け開発を進める。

 一方、ファイナンシャル・サービス事業の核である投信販売の総合サポート・ツール「Wealth Advisors」は、提供社数が6月末に494社(前年同期時11.3%増)、提供台数は10万5792台(同14.7%増)と順調に拡大している。ただ、セミナー関連収益が落ち込み、データ提供開始にあたって一時的に発生する開発費などが低迷しているため、ファイナンシャル・サービス事業全体の売上は前年同期比18.1%減になった。朝倉氏は、「地域金融機関の間では、金融庁が推し進める顧客本位の業務運営に関連して、重要な情報を分かりやすく提供する『重要情報シート』の提示が定着し始め、この重要情報の一つとしてファンドの比較情報にモーニングスターのデータを活用する動きが広がっている。ユーザーニーズに丁寧に応えることによって、金融機関向けのサービスの拡大につなげられる」と語った。

 朝倉氏は、昨今のつみたてNISAやiDeCo(個人型確定拠出年金)の口座の拡大の様子などから、「日本の資産運用に対する考え方が、大きく動き出しているように感じている。アメリカに比べて、日本の投信市場残高は20分の1くらいの規模しかないが、今では若い方も含めて、今までより積極的に資産運用に取り組む時代に変わってきている。これまでは、アメリカのモーニングスターが提供してきた様々な投資サポート・ツールなどについて銀行の販売員の方々すら高度過ぎると言って利用をためらっていたが、資産運用ニーズが高まると、より専門的で進んだツールやコンテンツが求められるようになってくる。日本の資産運用市場がアメリカの市場をキャッチアップしてきたと思う。今後はアメリカをはじめ世界のモーニングスター・グループとの連携を深め、世界の進んだ運用ツールなどを日本の皆様に提供し、資産形成のサポートを行っていきたい」と、ファイナンシャル・サービス事業のテコ入れを行うと語っていた。

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