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都議が役員を務める会社が都の仕事を受注―兼職はどこまで許されるのか

政治山 / 2016年8月25日 11時50分

 自民党都連幹事長を辞任し内田茂都議(77)が民間企業の監査役に就任していたとして、議員の兼職禁止に違反しているのではないかと指摘する声があります。内田氏は、落選中の2010年から自身の選挙区(千代田区)に本社がある東光電気工事の監査役に就任し、所得報告書等を総合すると毎年数百万円の役員報酬を受けていると報じられています。議員の兼職はどこまで許されているのでしょうか。

当該自治体の請負業が主たる業務の企業で役員になることは禁止

 地方自治法では、地方議員が当該自治体の事業を請け負う企業の役員を兼ねることを禁止しており、これに違反した場合は失職すると定めています。具体的には同法92条の2に「当該普通地方公共団体に対し請負をする者及びその支配人又は主として同一の行為をする法人の無限責任社員、取締役、執行役若しくは監査役若しくはこれらに準ずべき者、支配人及び清算人たることができない」と定めています。失職については同法127条第1項で、議会で出席議員の3分の2以上の同意が必要と定めています。

 ここで問題になるのは、「主として同一の行為をする法人」の定義ですが、過去の判例では「全体の業務量の半分を超える量を当該自治体との取引が占めている場合」に該当するとされます。また、業務量の半分を超えなくとも、業務の主要な部分を占めている場合に該当すると判断されることもあるようです。判例の中には、25%程度の請負量は否定されるものの、概ね45%の請負量については「業務の主要部分を占めている」とした例もあるようです。

内田茂氏のホームページ
内田茂氏のホームページ(http://uchida-shigeru.com/)

豊洲新市場、東京五輪とも関連JVが受注

 東光電気工事を中心とするJV(ジョイントベンチャー)は2013年12月、豊洲新市場の管理施設棟の電気工事を約37億9000万円で落札したほか、東京五輪に関しても、新築される3つの恒久的施設のうち、大手建設会社とのJVで今年1月、バレーボール会場の「有明アリーナ」(落札額360億2880万円)、水泳の「オリンピックアクアティクスセンター」(469億8000万円)の施設工事を落札しました。有明アリーナの競争入札では、競争相手よりも入札価格が高かったにもかかわらず、施工計画などの技術点で上回り、落札に成功しています。

 こうした都発注の工事を受注したことで、同社の売上高は2013年までは700億円前後だったのが、2014年には約1000億円に急成長しています。一方、築地移転も東京五輪も、東京都の予算は当初の想定を上回っており、小池百合子都知事は精査を明言しています。

国会議員や公設秘書は兼職自由

 地方議員に対しては上記のように地方自治法で定めがありますが、国会議員は兼職に関しての定めがありません。国家公務員法では、一般職の公務員に対し職務専念義務や私企業からの隔離が規定されています。ところが、国会議員や公設秘書のような特別職は適用除外と明記されており、作家や実業家、開業医などを続けていても問題はありません。公設秘書の兼職届は情報公開されており、衆参各院で閲覧できます。同様に、議員の資産等報告書や関連会社等報告書も過去7年分について閲覧できます。

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