お花見用の酒といえばこれ!御祖酒造『遊歩 純米吟醸無濾過生原酒・花さかゆうほ』【今宵の一献 第24回】

サライ.jp / 2017年3月25日 15時0分

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文/藤本一路(酒販店『白菊屋』店長)

春の霞を思わせる「花さかゆうほ」(1800ml 3190円(税込み))

今年も花見の季節がやってきました。全国各地の桜の開花状況が連日ニュースで取りざたされています。世の飲兵衛たちは花見の日取りを決めたものの、天気予報を見ながら一喜一憂していることでしょうか。

満開の桜の下、人が大勢集まって賑やかに酒食を楽しむ、そんな春恒例の花見が大衆の娯楽になったのは18世紀の初め頃。江戸時代も元禄から享保にかけて8代将軍の徳川吉宗が、東は向島、北は飛鳥山、南は御殿山と、計画的に江戸の町に花見の名所を設けてからです。

花見の宴は、じつは日本だけに特有の文化です。世界にはほとんど例がありません。例外的に外国で花見の飲食を楽しむのはブラジルなどの日系移民の社会に限られるのだそうですが、さて――。

朝もやの中に霞む山々の麓にある御祖酒造

今頃から4月中旬にかけて、私の店には沢山のお客様が「お花見用の酒」を買い求めに来られます。そんなときに、ほぼ例外なくお薦めしている日本酒が、今回ご紹介する『遊穂 純米吟醸無濾過生原酒・花さかゆうほ』です。

一時代前には到底考えられなかったようなショッキングピンクのラベルが印象的で、「花さかゆうほ」というネーミングと共に、心躍る花の時節にピッタリな日本酒ではないでしょうか。

このお酒は、減農薬栽培された兵庫県産「山田錦」と長野県産「美山錦」の2種類の酒米を使用、きわめて丁寧に仕込まれた新酒ならではの爽やかな香りが特徴です。

瓶詰をする際に、醪(もろみ)の一部である、いわゆる滓(おり)が入って薄濁りの状態になっています。お酒を注いだグラスや杯のなかは、ほのかに白く霞んだ色合いになります。まるで春霞がたなびくように。その雰囲気もまた花に浮かれたい、酒好きの心をくすぐります。

滓のなかの生きた酵母の働きにより、瓶の中で二次発酵が起こり、若干ですが炭酸ガスが発生しています。

そのぴちぴちとはじける炭酸ガスの刺激によって、口当たりの軽快さが増して、ジューシィな旨みはたっぷり、味わいを下支えする酸も心地良く、まさに春をイメージさせるお酒に仕上がっています。

米を浸漬し吸水具合を確かめる横道杜氏

『遊穂』を醸す「御祖(みおや)酒造」は、石川県の能登半島の付け根に位置する羽咋市(はくいし)の東部にあります。創業は明治30年(1897)。「ほまれ」という銘柄で長く地元で親しまれてきた酒蔵です。

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