【最後の恋】定年後の“恋活”は慎重第一。「金目当て」の相手を排除し、運命の女性と出会うまで~その1~

サライ.jp / 2019年4月26日 11時0分

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取材・文/沢木文

【最後の恋】63歳からの“恋活”は慎重第一。「金目当て」を排除し、運命の女性と会うまでの道のり~その1~

仕事、そして男としての引退を意識する“アラウンド還暦”の男性。本連載では、『不倫女子のリアル』(小学館新書)などの著書がある沢木文が、妻も子供もいる彼らの、秘めた恋を紹介する。
定年退職した3年後に、妻を乳がんで亡くす
今回、お話を伺ったのは篠原正一さん(仮名・65歳)。千葉県千葉市で生まれ育ち、国立大学に進学。幼いころからの教師の夢を実現し、関東地方の公立学校に勤務。校長として定年退職した3年後に、妻を乳がんで亡くす。娘から「彼女でも作ったら」と言われ、今までの人生を見直すことにしたという。

篠原さんに限らず、恋をしようとする65歳以上の男性の共通点は、スリムで若々しい。特に若作りをしている様子ではないのだが、世の中の流行を取り入れ、楽しく生活しているという印象を相手に与える人が多い。篠原さんは頭髪が寂しくなっているが、それを隠すことなく短髪にしており、特に髪も染めていない。

取材当日の篠原さんは、グレーのTシャツにジャケット、黒のデニムをはいていた。耳には白いコードレスイヤホンをさしており、筆者に気づくと軽く手を上げて、イヤホンを外した。

「退職してから、子供たちに昔の遊びを教えるなど、いろんな活動をしているから、けっこう忙しくてね。女房も教師をしていて、障がいがある人に向けての支援活動などもしていたから、そっちの活動もなんとなく引き受けてしまって、お金にはならないけれど、毎日が充実しているよ」

妻を亡くしてから、1年間は近くに住む娘2人が交代で家に来ていたという。

「“男やもめに蛆がわき、女やもめに花が咲く”って昔から言うでしょ。あの言葉通り女房が死んでから、台所がゴミだらけになってしまってね。家のことは何もできず、泣いてばかりいた。彼女が入院してから、自分で洗濯はしていたんだけど、葬式の後に乾燥機を開けたら、女房のパジャマと下着が出てきたことは応えた。今でも思い出すと涙が出ちゃうよ」

【次ページに続きます】

妻の死後、娘から「彼女でも作ったら?」と言われて......
妻の死から、娘から「彼女でも作ったら?」と言われて、自分の欲望に気が付く。

「教師=聖職者ってイメージがあったし、性欲というものに蓋をして過ごしてきたことに気が付いたんだよね。基本的に女性は数人しか知らないし、女房で満足していた。そのことに対して疑問も持たなかった。娘は『いつまでも私が世話していられないから、誰か世話係を探してきて』という意味なのでしょうけれど、私は『彼女』という言葉に生々しさを感じ、性的なものを連想してしまった。もう一つの自分の人生があるんだと感じた。なんというか、女性を求めるスイッチが入ってしまった」

篠原さんと妻は大学時代の同級生だった。熱烈な恋ではなく、互いに26歳の時に結婚を決めた。

「私の兄が、資産家のお嬢さんといわゆる格差婚をして、数年間で離婚してしまったんですよね。妻の実家にバカにされるなど、嫌な思いをしたみたい。そこから、付き合うなら、同じ考え方や資産状況などが同じくらいの人でないとだめだな、と。だから、同じような環境で育った女房を妻に選んだんだよね」

【同じレベルの女性と、穏やかに生きていきたい……そんな願いをかなえたのは、SNSだった。~その2~へ続きます】

取材・文/沢木文
1976年東京都足立区生まれ。大学在学中よりファッション雑誌の編集に携わる。恋愛、結婚、出産などをテーマとした記事を担当。著書に『貧困女子のリアル』『不倫女子のリアル』(小学館新書)がある。

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