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渋野日向子は「厳しいでしょう」、“宮里藍の再来”が「もしかすると…」。全米女子オープンをタケ小山が展望

集英社オンライン / 2022年6月2日 13時31分

第77回を迎える全米女子オープンが6月2日(日本時間同日夜)、いよいよティーオフする。舞台はアメリカ南東部、ノースカロライナ州のパインニードルズ・ロッジ&GC(6638ヤード・パー71)。今大会から賞金総額が1000万ドル(約12億7000万円)、優勝賞金180万ドル(約2億3000万円)と倍増され、文字通り女子ゴルフで世界最高峰の大会となっている。プロゴルファーで解説者のタケ小山氏に、日本の有力選手への期待度と見どころについて聞いた。

昨年の全米女子オープンで優勝を争った畑岡奈紗(左)と笹生優花 画像/Kyodo News

難コースで開催、注目の日本人選手は?

昨年は、畑岡奈紗と笹生優花の日本人プレーヤー同士(笹生は当時、フィリピンと日本の両国籍を保持していたが、のちに日本国籍を選択)のプレーオフに沸いた全米女子オープン。結果は笹生の史上最年少優勝で幕を閉じたが、日本のゴルフファンにとって、忘れられない熱狂の4日間となった。



日本勢は今大会、ディフェンディングチャンピオンの笹生、前回惜しくも敗れた畑岡をはじめ、渋野日向子、小祝さくら、古江彩佳、西村優菜、西郷真央、山下美夢有など、アマチュア2人を含む15選手がチャレンジする。

日本勢の活躍が期待される中、プロゴルファーで解説者のタケ小山氏は今年の全米女子オープンをどう展望しているのだろうか。

「今年のパインニードルズ(・ロッジ&GC)は、かなりの難コースです。松の木がたくさんあるんですが、日本の松とは違って高くて大きい。これがまず風を読みにくくします。コース設計は、スコットランドが生んだ天才コース設計家と呼ばれているドナルド・ロスなんですが、彼のコース設計の特徴は、ドーム型とか円盤状とかいわれる、お饅頭みたいな形のグリーン。トーナメントでは、このグリーン周りの芝を短く刈り込んで、コロコロとボールが止まらずに下まで落ちてしまうようなセッティングをします。6600ヤード以上と女子選手には距離も相当長いですし、バーディー合戦にはならないと思います」

全米女子オープンを展望したタケ小山氏 撮影/一ノ瀬 伸

パインニードルズで全米女子オープンが開催されるのは、1996年、2001年、2007年に続いて今回で4回目となる。1996年はアニカ・ソレンスタム(スウェーデン)、2001年はカリー・ウェブ(オーストラリア)、2007年はクリスティ・カー(アメリカ)と当然だが、優勝者にはそうそうたる実力者が名前を連ねている。

「やはり笹生は有力ですよね、パワーもあるし。畑岡も期待できると思います。彼女は去年、笹生にポロッと負けちゃって、コメントでは笹生を称えてましたけど、相当悔しかったはずです。だって、去年の開催コースだったオリンピッククラブのボールマーカーをずっと使い続けてましたから。今年に懸けて仕上げてきてると思います。

畑岡は身長こそ高くないですが、パワフルで球は飛ぶし、アグレッシブだし。仮に今回ダメでもいつかはメジャーを獲ると思いますよ。西郷もいいですね。体もしっかりしてるし。師匠のジャンボ尾崎さんからメンタルの部分もいろいろとアドバイスを受けているようです」

タケ小山氏は、やはり昨年プレーオフを戦った二人は今年も有力候補だという。

渋野日向子へは辛口評価、「宮里藍の再来」に注目

その他の選手はどうだろうか。

「渋野は……厳しいでしょうね。今回は多分、バーディー合戦にはならない。そうなるとボギーを打たないステディなゴルフが求められるんですけど、うーん、今の彼女の状態では苦しいかな。先日のハワイの大会(4月のロッテ選手権、渋野は2位)みたいにバーディー合戦になればいいんですけど」

かなり辛口な評価だが、渋野は今年3月末~4月にかけて開かれたアメリカ女子メジャー第1戦のシェブロン選手権でも4位と優勝争いに加わっているだけにやはり期待してしまう。

4月のロッテ選手権では2位の好成績を収めた渋野日向子 画像/Getty Images

調子を上げてきている古江彩佳にも注目だ 画像/Getty Images

今年からアメリカに主戦場を移した古江にも注目だ。出場試合をすべて予選通過し、5月末に行われたアメリカ女子ツアー唯一のマッチプレー大会、バンク・オブ・ホープLPGAマッチプレーでは、5日間7マッチを戦った。決勝戦では、2009年全米女子オープンチャンピオンのチ・ウンヒ(韓国)に惜しくも敗れたが、準優勝。これは彼女のアメリカツアー最高成績だ。

「古江のプレースタイルは、全盛期の宮里藍さんにそっくりです。宮里の再来といってもいいかもしれない。それくらい似てますね。体も大きくないし、飛距離が出るわけでもない。でも、ティーショットはフェアウェイを外さない。フェアウェイからグリーンへは確実にアプローチ(乗せて)してくる。グリーン上もうまい、と。コツコツくるんですよね。もしかするともしかするかも……」

タケ小山氏が古江に関してこう語ったのは、マッチプレーの決勝戦前のこと。大会の結果を知っていたら、いっそう激賞したかもしれない。

古江がゴルフを始めた頃、女子ゴルフで絶大な人気を誇っていたのが宮里藍さん。いわば、古江は「宮里藍チルドレン」ともいえる。そのアイコンとそっくりなプレースタイルをタケ小山氏から絶賛されているのだから、期待は高まるばかりだ。

ちなみに2007年にパインニードルズで開かれた全米女子オープンで、宮里さんは10位という好成績を残している。

取材・文/志沢 篤

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