DVD『ハラがコレなんで』発売。仲里依紗「血統書付きの“お女優”にはなりたくないんです」

週プレNEWS / 2012年5月7日 13時0分

実力派女優、仲里依紗。DVDが発売されたばかりの『ハラがコレなんで』で妊婦役に挑戦した、彼女の女優観とは?

女優・仲里依紗は、変わった役を演じることが多い。印象的なところでいえば、映画『ゼブラーマン-ゼブラシティの逆襲-』のSEXYな悪のヒロイン役、そして最近では同じく映画『ハラがコレなんで』でエネルギッシュな妊婦役を好演した。

どの作品でも圧倒的な存在感を見せつける彼女だが、小さい頃から女優という仕事に憧れていたわけではないという。

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―そもそも女優になったキッカケを教えてください。

「ホント、よくあるパターンですよ。中学2年生のとき、妹が『グランプリになるとテレビが賞品としてもらえるから』という理由で、勝手に私の写真を履歴書に貼ってモデルのオーディションに応募しちゃったんです。ちょうど夏休みだったので、思い出づくりにいいかなってオーディションに参加してみたら、なんと特別賞をいただくことができて。あの頃は芸能人になろうだなんて、まったく思ってませんでした。お洋服が好きだったから、渋谷109の店員に憧れていたんです。ギャルになりたかったですね(笑)」

―その後、ファッション誌のモデルを経て、2006年に女優として本格デビュー。同時期にアニメ映画『時をかける少女』のヒロイン役の声優を務めて、大きな話題になりました。

「実は私、自分の声にずっとコンプレックスを持っていて、声優の仕事をやるのが最初はイヤでしょうがなかったんです。でも、いざ収録が始まったら楽しくて。細田守監督が優しく教えてくださるし、声優経験のない私をとにかく褒めてくれたんです。私は当時16歳でした。もしも厳しい監督さんで怒られっぱなしだったら……それがトラウマになって、今ここにいなかったかもしれません(笑)」

―声優もそうですが、演技以外にもいろいろと挑戦されていますよね。映画『ゼブラーマン』では主題歌を歌い、妖艶なダンスまで披露されて。

「ゼブラクイーン役はすごく楽しかったです。歌とダンスは未経験だったのでレッスンが大変でしたけど、逆にそれが新鮮でストレス発散になりました。でも、あの頃は本当に忙しかったですね。同時進行でドラマの撮影もありましたし、今日のような取材も一日20本くらいこなしていたんです。ものすごくタイトなスケジュールだった覚えがあります。ほら、今思い出しただけでも変な汗が(笑)」

―女優は大変な仕事だと思いますが、その魅力は?

「やっぱり、いろんな人物や職業を演じられることですね。でも、与えられた役によっては戸惑うこともあります。例えば、前クールのドラマ『ラッキーセブン』(フジテレビ)。合気道を使う探偵・水野飛鳥役を演じたんですけど、台本に「飛鳥、倒す」とだけ書かれた部分があったんです。え~って思いましたよ。だって、合気道の経験なんてないんですから。結局、カラダ中にアザをつくりながら合気道の練習をして、撮影本番に臨みました。でも、こういう役ほど、無事に終わった後の達成感は格別なんです」

―映画『ハラがコレなんで』の妊婦・光子役も、人生上で未経験のことなので大変だったんじゃないですか?

「妊娠9ヵ月という設定だったので、撮影中はずっとおなかの中に約5㎏の重りを入れてたんです。それで動き回るから肩は凝るし首は痛くなるしで、妊婦さんって大変なんだって実感しました(笑)。役づくりで気をつけたこと? 石井裕也監督の意図をちゃんとくみ取り、光子らしく自然体でいようということだけでしたね。石井監督は本当に面白い方で、指示が変わっているんです。テーブルをぞうきんで拭くシーンでは『マイケル・ジャクソンのように』って言われました(笑)。なんとなくイメージができたので、こんな感じかなって思いながら演技をしました。

―随分と感覚的な指示なんですね(笑)。光子はちょっと変わったキャラですが、自分は光子をこう演じたいって意見を出すこともあったんですか?

「まったくないですね(笑)。私、映画は監督さんのモノだと思っているので、基本的にすべてお任せしているんです。むしろ、『監督はこういうふうに演じさせたいのか、私を』って思うと、すごく楽しい。それにもし自分が監督だったら、素直な女優さんのほうが一緒に仕事をしていて気持ちいいだろうなって思いますし(笑)」

―話は変わりますが、休日は何をしていることが多いんですか?

「クルマの運転が好きなので、ドライブを兼ねて温泉や銭湯を巡っています。ただ、遠出をすることは少なくて、都内や横浜のスーパー銭湯によく行っていますね」

―仲さんが銭湯にいたら大騒ぎになりそうな……。

「特に変装もしてませんけど、誰も気がつかないですよ。皆さん、こんな所に芸能人はいないだろうって思っているんじゃないですかね。それは銭湯だけじゃなく、ファミレスでも同じですよ」

―ファミレス!?

「よく行くんです(笑)。私、食に対してこだわりがなくて。おいしい料理とかオシャレなカフェとか、本当に興味がないんですよ。なかでも苦手なのは高級なコース料理。窮屈なマナーがあるし、やたらと時間がかかるし……だったら安くておなかがいっぱいになるファミレスのほうがいいなって。食事にお金を使うくらいなら、お洋服を買いたいって思っちゃうんですよ」

―お酒はどうなんです?

「まったく飲めません。何度か試したんですけど、どうしても好きになれないんですよ。だから、撮影の打ち上げとかあまり得意じゃないんです。実は今日もこれからあって……。けど、今回は抽選会があるらしくて、それが今から楽しみ。ビンゴやくじ引きのドキドキ感が大好きなんですよ。くじ運は良くも悪くもなくて、いつも何かしら当たるんですが、本命の賞品はハズレちゃうんです(泣)」

―話を伺うと、悪い意味ではなく、女優っぽくないですよね。

「血統書付きの“お女優”にはなりたくないんですよ(笑)。型にはめられたくないですし、はまるつもりもない。私は雑種でいたいと思っています。いろいろなモノが交じっているほうが面白みがあるじゃないですか。ただ、今が頑張り時だと思っているんです。人生はソフトクリームですから」

―その心は?

「ソフトクリームってアイスの下のほうは大きな円を描いていますが、上になるほど細くなっていきますよね。しかも、下から上へグルグル昇りきって完成したら、あとは溶けるのみ。人生と一緒だなって。子供の頃は一年が長く感じるのに、大人になると時間がものすごいスピードで過ぎていく。今の私はまだアイスの土台を作っているところだと思うんですけど、気がついたら溶けていたなんてことになるかもしれない。だから、カラダのメンテナンスをちゃんとして、少しでも長持ちするように踏ん張らなきゃ(笑)」

(構成/高篠友一、撮影/五十嵐和博、スタイリング/鷲頭マコト、ヘア&メイク/近藤志保)

仲里依紗(なか・りいさ)



1989年10月18日生まれ、長崎県出身。主な出演作に、ドラマ『ラッキーセブン』、映画『時をかける少女』『モテキ』など。最新作『BRAVE HEARTS 海猿』は7月公開予定。

『ハラがコレなんで』



仲里依紗が演じるのは、家も金もダンナもいない妊婦・原光子。でも、「この世で一番大事なのは『粋』に生きること」をモットーに、流れる雲のように生きていく。そんな彼女の前に現れた、優しくて不器用な人たち。「OK! 大丈夫。私がなんとかする!」と、誰よりも困っているはずの光子が立ち上がった。

●DVD発売中。発売元:パルコ/販売元:ポニーキャニオン/4935円/(c)2011『ハラがコレなんで』製作委員



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