この夏公開の「漫画実写化映画」6作品ガチレビュー

週プレNEWS / 2012年6月27日 15時0分

近年、漫画を原作とした実写映画が続々とヒットを飛ばしている。今年に入ってからも『テルマエ・ロマエ』『宇宙兄弟』『ホタルノヒカリ』などが公開され、この夏も話題作がズラリ。

原作のファンではなくとも気になる実写映画の出来栄え。映画に詳しい識者のみなさんに、この夏公開の作品をレビューしてもらったぞ。

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●『愛と誠』(現在公開中)



「僕は原作になんの思い入れもないので、普通に楽しめましたよ。お金をかけているところと、かけていないところの落差が激しいのは問題ですが、文句を言えばキリがない。でも、これだけ女を殴る映画も珍しいので(笑)、そこも評価します!」(映画ライターの高橋ヨシキ氏)

「原作をパロって大胆にミュージカルに仕上げたアイデアはもちろん面白いけど、ミュージカルシーンのあざとさが見ていてあまりにも苦痛。何度も同じオチを続けて見せられたら誰だって引くって! “笑い”がどれだけ奥深いものなのか、痛感させられました。とはいえ、後半はテンポも良く、まっとうな純愛映画として十分楽しめました」(美人映画ライターの松山梢氏)

●『ヘルタースケルター』(7月14日公開)



「絶世の美女を演じる沢尻エリカの貫禄はさすが。雑誌の撮影シーンで着せ替え人形のようにさまざまな衣装を着てほほ笑む彼女は、見ていて女心をくすぐられました。あ、バストもきれいですよ!」(松山氏)

「これは予想以上の大力作! とにかく熱量がすごい。エリカさまが自身のイメージや体験を生かし切り、脱ぎやセックスシーンもバリバリこなしてまさに完全燃焼! 蜷川実花監督以下のスタッフ・キャストも、まさに適材適所」(映画評論家の森直人氏)

●『闇金ウシジマくん』(8月25日)



「全体に漂う空虚感が怖い。人物たちがそれぞれ極端に類型化されている分、彼らの住む街の風景や佇まいがなんともリアル。作品の持つ空虚感が、人物たちのマンガっぽさに奇妙な現実感を与えている。あの感覚はマンガやアニメでは絶対に映せないです」(映画評論家の樋口泰人氏)

「ドラマからのレギュラーも映画からの新参組も、役者たちが脇の脇まで全部いい。ウシジマくんは、小柄なところ以外は雰囲気も迫力もバッチリ。原作のハードさを失うことなく、うまく2時間にまとめてある。しっかり面白いです!」(森氏)

●『るろうに剣心』(8月25日)



「(主演の)佐藤健クンには今まで興味なかったんだけど、なんでこんなカッコいいんだろうってくらい、すっごくカッコよかった! 『ござる』口調にもキュンキュンきました。シリーズ化してほしい~」(松山氏)

「斬り合いの際に過剰じゃなくちゃんと血が吹き飛んだり、火花が小さく散るところに、チャンバラ好きの僕は満足できました。殺陣の見せ方も超うまい。マンガ原作ということでキャラクターが非現実的なだけに、そういうリアルさは大事です」(映画芸人のコトブキツカサ氏)

●『映画 ひみつのアッコちゃん』(9月1日)



「実年齢27歳の綾瀬はるかが、小学生の心を持った等身大の少女を迷いなく演じている。ストーリー展開から、直感的に映画『ビッグ』の放つ切なさを期待したんですけど……。基本、女性ターゲットの朗らかなファンタジー作品という印象ですね」(数々の映画取材に携わってきたライターの米澤和幸氏)

「観る前はわからなかったのですが、観たらなぜ今なのか、なんとなく納得。スカイツリーの時代にこそ昭和の香りの物語をという、そのスケール感にドキドキしました。原作やアニメで育った世代も観ることのできる、ストライクゾーンの広い話。それだけでは『三丁目の夕日』とあまり変わらない気もしますが」(樋口氏)

●『莫逆家族 バクギャクファミーリア』(9月8日)



「シーンのほとんどが暴力で描かれた、“ブッ飛んだ”場面の連続に思わず試写室の椅子を握りしめた。へたなスプラッターよりヒリヒリした痛みを演出する熊切和嘉監督の手腕に脱帽!」(米澤氏)

「すべてが主人公の子供のナレーションで語られ、しかも映像の全編にフィルターがかけられていて、今見ている物語自体がもう現実にはないような、そんな閉塞感が印象的でした。東映作品ということもあり、『仁義なき戦い』に燃えた人たちにも観てほしいです」(樋口氏)



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