離党で明らかになったのは、小沢一郎の存在感ではなくむしろ力の低下

週プレNEWS / 2012年7月3日 10時0分

7月2日、民主党の小沢一郎元代表が、離党届を提出した。

26日に行なわれた衆議院での消費税増税法案の採決では、57名が反対票を投じ、15名が欠席・棄権。計72名の造反者が出たが、この日、小沢氏とともに離党届を提出した議員は、衆議院38名、参議院12名の計50名となった。

大量離党で第一党から失脚しかねない党の危機にも、民主党の輿石幹事長は慰留しない意向。3回に渡る会談で、小沢氏の意思が固いことはすでに確認済みであったことが推測される。

政界を揺るがす造反劇を仕掛けた小沢一郎。その力は、まだまだ健在――、と言いたいところだが、識者の見解は少々異なる。まず、ジャーナリストの鈴木哲夫氏は、消費税増税法案の採決について、こう解説する。

「反対57名の内訳は、小沢グループが43名、鳩山グループが5名、鹿野グループが2名、その他が7名です。『小沢グループから54名以上の造反者が出れば、内閣不信任案も出せるし大変なことになる』とマスコミは言っていたのですが、結局43名だったので『小沢が新党を作っても何もできないね』ということになったのです」

政治評論家の伊藤惇夫氏も言う。

「43名という数字は、本来の小沢グループの約半分です。この採決で、結果的に小沢グループは半分になった。小沢の力はそがれたということです」

今回の離党も、小沢氏についていった議員は「小沢グループ」の約半数。むしろ、小沢氏の影響力が弱まっていることを象徴しているともいえるのだ。

政治評論家の平野貞夫氏が語る。

「小沢さんは採決後の会見で『これからは最善の選択をしていく』と話していましたよね。最善の選択というのは、やはり民主党を割らないことです。でも、そのためには野田総理が辞職しなくてはならない。でも、それはとても無理だろうから、次善の策として新党を作ろうとしているんです」

今回の離党、そして新党結成は、小沢氏が政治生命を賭けて信念で動いた結果なのか、それとも勝算がある上での行動なのか。政界再編の時が確実に近づいている。

(取材/村上隆保、菅沼 慶、頓所直人)



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