国土交通省も注目するクルマの新ジャンル「超小型モビリティ」とは?

週プレNEWS / 2012年7月14日 10時0分

「超小型モビリティ」と呼ばれる新しいジャンルのクルマに注目が集まっている。

聞きなれない言葉だが、具体的にはどのようなクルマを指すのか。モータージャーナリストの鈴木ケンイチ氏が解説する。

「自転車以上、軽自動車未満に位置する、新しいコンセプトの1~2人乗りのクルマです。これまで普通免許が必要な『ミニカー』という同じようなカテゴリのクルマはありましたが、性能もいまひとつで、本格的な普及には至っていませんでした」

しかし、ここ数年の社会情勢の変化により、「1~2人乗り」というコンパクトさに再び脚光が当たることに。

「近い将来、高齢化社会はさらに進行することは確実で、高齢者が安全に移動できるパーソナルモビリティへのニーズは高まってきています。また、環境への配慮も必要です。そのため、従来の軽自動車よりも小さく、電気を動力とすることで環境にもやさしい超小型モビリティを普及させようという機運があらためて盛り上がっているわけです」

軽自動車より小さく、手軽で、しかもEV(電気自動車)だから環境にもやさしい。確かにこれが実用化されれば、生活はもっと便利になりそうだ。

それだけに、国土交通省も普及支援に積極的。6月4日にはこれまでの議論や今後の方向性をまとめた「超小型モビリティ導入に向けたガイドライン」を発表し、その2週間後の6月18日には同省内の駐車場に各メーカーの超小型モビリティを集め試乗会を開催するなど、導入に向けた動きが驚くほどスピーディなのだ。

しかし、現行の制度下では「超小型モビリティ」は公道を走ることができない。いったい、国交省はどこまで本気なのか?

「今年度中に公道走行が実現できるよう制度づくりを進めているところです。超小型モビリティは、今までの自転車とも軽自動車とも違う新しい乗り物です。そのため、開発するメーカーも、利用するユーザーも、どんなふうに使えるのかトライアルする必要があると考えています。つまり、まずは全国各地でさまざまな形で試験的な先行導入を進め、公道走行を通して最終的な規格づくりを進めていく予定です」(国土交通省自動車局環境政策課)

なんと、まずは走らせてみて、規格はそれからというのだ。驚くべき“お役所っぽくない”アタマの柔らかさ。ただし、詳しい実用化のスケジュールはまだなんとも言えないとのこと。

7月2日にはトヨタ車体から超小型モビリティの先駆け的な存在ともなる「新型コムス」が発売に。こちらは既存の「ミニカー」の規格に属するが、すでにコンビニ大手のセブン-イレブンが宅配サービスへの進出に向け約200台を発注するなど、「超小型モビリティ」に対する産業界からの期待は高い。

「本格的な超小型モビリティ時代」の到来は、もう目の前まで迫っている。

■週刊プレイボーイ31号「『超小型車』導入で軽自動車が増税される?」より



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