「欠陥機」と呼ばれるオスプレイ最大の弱点

週プレNEWS / 2012年8月14日 15時0分

2004年8月13日、沖縄県のアメリカ軍普天間基地に隣接する大学の敷地にアメリカ海兵隊のヘリコプターが墜落する事故が起きてから8年。一向に実現しない普天間基地の返還や、事故の危険性が指摘される垂直離着陸輸送機・オスプレイの基地への配備に対し、沖縄では抗議集会やデモ行進が盛んに行なわれている。

また、アメリカでは「未亡人製造機」とも揶揄される同機の安全性を独自に検証し確認するため、日本政府の専門家チームが8月13日にアメリカに向け出発している。

重大な欠陥がある、と一部の専門家に指摘されているオスプレイ。その「欠陥」とはいったいなんなのか?

「オスプレイの最大の弱点とされているのがオートローテーションと呼ばれる機能です。通常のヘリはエンジントラブルなどによってプロペラが動力を失った場合、機体の落下によって生まれる風の力でプロペラを惰性で回し、機体を持ち上げる力(揚力)を発生させて軟直陸することができます。オスプレイはこのオートローテーション機能を備えていません。それどころか、機体自体がオートローテーション機能を備えられない設計になっており、この欠点を改善する方法すらない。日本の航空法はオートローテーション機能がないヘリの飛行を禁止していますが、残念ながら米軍は航空法の適用外です」(全国紙社会部記者)

では、もしオスプレイのエンジンが停まったらどうなるのか。

「オスプレイはエンジンの片方が停まっても、もう片方のエンジンで両方のプロペラを回せる設計になっていますが、万が一、両方のエンジンが止まったら、オスプレイは上空でコントロール不能の状態に陥ってしまう危険がある」(前出・記者)

しかし、軍事ジャーナリストの世良光弘氏はこう反論する。

「危険なのは両翼についたふたつのエンジンが同時に故障するという、平時の飛行ではほとんど起こり得ない状況になった場合の話。そのことをもってオスプレイを欠陥機などと呼ぶのはおかしいです」

航空ジャーナリストの青木謙知氏もうなずく。

「オスプレイの過去の事故で、ふたつのエンジンが同時に停まったケースは皆無です。『まず起こり得ない』とみて問題ないでしょう」

とはいえ、事故が絶対起こらないと断言はできない。

「普天間に住む住民の不安を考えれば、今年起きたモロッコとフロリダでの事故の原因を徹底調査する必要はあると思います」(前出・世良氏)

導入を進める米軍や、それを承諾した日本政府には、国民への真摯な説明が求められている。

(取材・文/興山英雄)



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