大人気アイス・ガリガリ君「コンポタ味」の笑える開発秘話

週プレNEWS / 2012年9月10日 0時30分

ネット上では発売前から話題騒然。「レンジでチンしてスープにしたらアイスよりウマかった」という声も

昨年の売り上げは約4億本! 今や国民的アイスとなったガリガリ君。今夏も好評だった梨味など期間限定フレーバーも数多く発売してきたが、9月4日に驚きの新作「ガリガリ君リッチ コーンポタージュ」(126円)を発売。予想を大幅に上回る売れ行きに生産が追いつかず、数日で販売が一時休止と早くも話題騒然だ。

アイスでは前代未聞のこのコンポタ味はなぜ生まれたのか?

発売元である赤城(あかぎ)乳業・営業本部の船木恵介氏に聞いた。

「弊社は『あそびましょ』を企業スローガンに、30年ほど前から『ラーメンアイス』『イクラ丼アイス』など、楽しいアイスを発売してきました。しかし、最近はガリガリ君もメジャーになり、お客さまから『最近は手堅いですね』『冒険してないよね』などの意見もいただくようになったので『チャレンジ精神を取り戻そう!』と、この味を開発したんです」

素晴らしい心意気! にしても、コンポタって……と思うが、実は綿密な市場調査を経て「勝算あり」と企画された商品だとか。

「コンビニで売られているスナック菓子ではコーンポタージュ味の人気が高く、購買層もアイスと似ています。また、トウモロコシを使ったスイーツも存在します。9月はコンビニでおでんなどの秋冬先取りの食べ物が発売される時期なので、『季節に合ったコーンポタージュを冷たくしたら驚くはず』と考えたのです」(船木氏)

社内では営業を中心に「そんな冒険はやめてくれ」という声も多かったそうだが(笑)、発売を決定。もちろん、味にもこだわった。

「当初は粉末タイプのコーンポタージュを試していたのですが、顆粒タイプに変えたりと、複数社の10種類以上の原料で試作を重ねました。また、数種類の塩やフリーズドライのコーンを入れたり、ブイヨンを加えて動物系のうまみを加えたりと、料理感覚でアイスを作っていきましたね。確かに奇抜な味ですが、『食べてみたら意外とうまい』と思っていただけるように努力しています。残念ながら、ネット上での『クソまずい』という声もすでに確認していますが、この味を受けつけない方がいるのも覚悟して発売しましたし、賛否両論で盛り上がっていただければうれしいです」(船木氏)

確かに、記者の食べた感想も「意外とうまい!」だった(笑)。

では、コンビニアイス評論家のアイスマン福留(ふくとめ)氏の評価は?

「ブイヨンが入っているから、普通のアイスにはない味の深みがあるし、たっぷり入った粒状のコーンとシャリシャリのアイスの組み合わせも斬新。乳固形分が3.5%と、ソーダ味や梨味に比べると多めで、マイルドなミルク感もあります。抵抗感がある人はシャーベット状にしたり、ちょい溶け気味の状態で食べたりすると、キンキンに冷えた冷製スープ感覚で食べられる。甘みもうまみも濃厚なので、空腹時や疲労時に食べると、よりおいしく感じそうですね」

さらに福留氏は「味以外の面でもこのアイスは革命的」と絶賛!

「袋を開けたときに漂うコーンの香りや、食べる前の『ホントにうまいのかな……』という恐怖感、食べた後の『意外とイケる』というギャップを含めて、アイスを食べる行為全体をエンターテインメントにしている。僕と一緒に食べた知人も『マズい!』と言いながらメッチャ笑顔でしたから(笑)。笑っちゃうアイス、みんなを笑顔にするアイスです。ほかのスープもアイスにできるのでは……と思えたし、アイスの可能性を広げる一本ですね」(福留氏)

再販日は「なるべく早く検討中」(前出・船木氏)だそうだが、もともと10月までの期間限定なので、見かけたら即ゲットだ!

(取材・文/古澤誠一郎)



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