『alife』に続き六本木・金属バット事件の店舗も。クラブ摘発の波が東京で本格化

週プレNEWS / 2012年10月3日 17時0分

人気クラブだった西麻布『alife』は閉店後、実質経営者が約3900万円の脱税容疑で告発されていたことがわかった。クラブ摘発の“本当の狙い”は一部のクラブの金の流れや暴力事件にあるのか……?

昨年から大阪、京都、福岡など日本全国で相次いでいた風営法違反によるクラブ摘発の波が、今、東京で本格化している。

西麻布の人気クラブ『alife(エーライフ)』が今年5月に摘発されたのを皮切りに、今月1日には六本木の『STUDIO GATE』(先月21日の営業より店名変更、元『FLOWER』)も同容疑で摘発。「無許可で客にダンスをさせ、飲食させた」として、経営者の男性らが逮捕されている。

実は先月14日にも、渋谷・円山町の3店と神南の1店の計4店舗で、警察による立ち入りが行なわれている。この4店舗は“大バコ”と呼ばれる集客の多い有名店で、このときは始末書の提出を求められるだけの軽い処分で終わっている。

全国で急増しているクラブの摘発、そしてその背景については『全国でクラブ摘発が急増。理由は『ダンスが善良な風俗を害する」?』(http://wpb.shueisha.co.jp/2012/06/05/11825/)を読んでいただきたいが、要するに、クラブ営業をするには許可が必要。だが許可を得ると、午前0時(繁華街では1時)以降の営業ができない。今まで風営法とクラブ営業は、限りないグレーゾーンの中で共存してきたのだが、それに対し、警察が一斉に取締りを強化し始めたということだ。

はたして深夜にダンスをすることが、善良な風俗を乱すのか。そして長い間、この風営法違反は黙認され続けてきたのに、なぜ今ターゲットにされているのか。実は前出の元『FLOWER』は、9月2日未明、男性が目出し帽をかぶった10人の男に金属バットで撲殺される事件が発生した店舗。そして『alife』に至っては、実質経営者が、約3,900万円の脱税容疑で東京国税局から東京地検に告発されていたことが判明している。

クラブ摘発の“本当の狙い”が、深夜のダンス規制ではなく、こうした一部のクラブを舞台にした金の流れや暴力事件にあるという推測もできる。だが、まるで“別件逮捕”のような形で摘発が続くのなら、日本のクラブ文化は衰退の一途をたどるだろう。

「六本木の事件は犯人が裏口から侵入、被害者のいるVIP席に直行していたりと、店の事情を知る人間の犯行である可能性を疑われても仕方ないでしょう。連帯責任ではないけど、警察が東京のクラブの引き締めに出るのは当然ともいえます。ただ、一部でささやかれている、東京での“摘発ラッシュ”はないと思う。実際、ガサ入れのあった店も、始末書の提出を求められるのみで、ごく軽い処分で終わっているし、現在はどの店も通常に営業していますから」(渋谷のクラブ関係者・A氏)

あくまで警告程度で、閉店に追い込む摘発はこれ以上行なわないだろうというのが東京のクラブ関係者の見方だ。だが、今年4月に摘発された大阪・キタ(梅田)にあるクラブ『NOON』の経営者、金光正年氏は「渋谷のクラブの認識は、ハッキリ言って甘いと思う」と言い切る。

「去年のアメ村の一斉摘発のときとまったく同じパターンなんですよ。あのときもまず各店へのガサ入れがあり、その1、2ヵ月後に一斉摘発という流れだった。大阪では『渋谷もじきにやられる』というのが共通認識です。そもそも六本木の事件を受けて取締りを強化するなら、まず六本木界隈から着手するのが普通でしょう。結局、六本木の事件は警察にキッカケを与えたようなもので、今後摘発は間違いなく加速する」(金光氏)

このクラブ摘発の流れに対し、現在は風営法から「ダンス」に関する項目を削除することを訴えた運動が起こっている。

(取材・文/木場隆仁)

■週刊プレイボーイ42号「暴走する風営法グレーゾーン摘発の思わぬ“標的”」より



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